ケロコート・ソレイル・ジェルは、傷の治癒に伴ってできるケロイドや肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)を治療するための薬です。
ケガややけど、手術などによって皮膚が損傷を受けて傷ができると、体の自然治癒機能によりその傷を修復しようと働きますが、損傷を受けた部分を細菌が攻撃し、治癒過程を邪魔する結果、傷跡が残ってしまうことがあります。
この際にできる盛り上がった傷跡がケロイドや肥厚性瘢痕です。
傷口が癒着する過程においては、皮膚の表皮が最初にふさがって外部からバイ菌などが入らないように働き、皮膚の深い部分では治癒が進行します。
その後、線維組織が蓄積されることで傷口が補強されていきますが、しばらくするとこの線維組織が過剰に生産されるために傷跡が赤く盛り上がり、ミミズばれのようになることがあります。
これを肥厚性瘢痕と言います。
通常であれば、時間の経過とともにこの余分な線維組織が吸収され、やがて隆起がなくなり、目立たなくなってきますが、完全になくなることはほとんどありません。
またこの肥厚性瘢痕がいつまでも消えず、瘢痕組織が増殖することで症状が次第に広がっていく状態がケロイドです。
ケロイドは赤褐色に隆起した硬い腫瘤で、多くの場合は痛みやかゆみを伴います。
その原因ははっきりとは解明されておらず、人によっては虫さされやニキビなどの小さな皮膚損傷でも起こることがあります。
肥厚性瘢痕は自然治癒である程度は治りますが、傷跡が残ることが多く、またケロイドの場合は原因がわからないために根治は今のところ不可能とされています。
そのためケロイドの切除、放射線療法、ステロイド注射・軟膏、圧迫療法、内服療法などで症状を改善する方法が一般的に行なわれています。
しかし、この難しいとされてきた肥厚性瘢痕やケロイドの治療に、画期的な薬が登場しました。それがケロコート・ソレイル・ジェルによる圧迫療法です。
圧迫療法はテープやシリコンテープなどで患部を抑えつける方法で、手軽な上に比較的効果の高い治療法です。
しかし従来の方法では通気性が悪いために患部の赤みやかゆみが増したり、また顔は膝などカーブのきつい部分では患部にテープがうまく密着しないことで効果が現われにくいという欠点がありました。
これらの問題を解決し、優れた治療効果を発揮するのがケロコート・ソレイル・ジェルです。
ケロコート・ソレイル・ジェルを患部に塗布するだけで、有効成分のポリシロキサンがバクテリアを通さないシリコンの膜を形成して傷が過度の免疫系反応を起こすことを防ぎ、傷跡が残らないように予防します。
また傷跡の縮小、赤みの減少などの効果が期待でき、動きの多い関節や丸みを帯びた部分でもはがれることはありません。
さらに、ポリシロキサンは生体不活性・生体適合性のシリコンであるため、子どもや高齢者、肌が敏感な人でも安心して使用することができます。
このほかにもケロコート・ソレイル・ジェルは、強力な日焼け止め効果を備えています。
紫外線は体内でビタミンDを合成したり、殺菌効果を持つことで知られていますが、多量に浴びることにより細胞が損傷を受け、炎症が起こったり、遅延性過敏症を引き起こしたりすることがあり、結果として傷を治りにくくします。
ケロコート・ソレイル・ジェルは、通常の生活で受ける紫外線の影響を防ぐには充分な日焼け止め効果を持つため、速やかな治療効果が期待できます。
また通気性、防水性にも優れているので、屋外で活動する時間の多い人や、アウトドアスポーツをする人にも最適です。