以下の場合、デキソナ0.5mgを絶対に服用しないでください。
・デキソナ0.5mgの成分に対し過敏症の既往歴のある人
以下の場合は服用しないことを原則としますが、特に必要とする場合には慎重に服用してください。
・有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の人: 免疫抑制作用により、感染症が増悪するおそれがあります。
・消化性潰瘍の人: 粘膜防御能の低下などにより、消化性潰瘍が増悪するおそれがあります。
・精神病の人: 中枢神経系に影響し、精神病が増悪するおそれがあります。
・結核性疾患の人: 免疫抑制作用により、結核性疾患が増悪するおそれがあります。
・単純疱疹性角膜炎の人: 免疫抑制作用により、単純疱疹性角膜炎が増悪するおそれがあります。
・後嚢白内障の人: 水晶体線維に影響し、後嚢白内障が増悪するおそれがあります。
・緑内障の人: 眼圧が上昇し、緑内障が増悪するおそれがあります。
・高血圧症の人: ナトリウム、水貯留作用などにより、高血圧症が増悪するおそれがあります。
・電解質異常のある人: ナトリウム、水貯留作用により、電解質異常が増悪するおそれがあります。
・血栓症の人: 血液凝固能が亢進し、血栓症が増悪するおそれがあります。
・最近行なった内臓の手術創のある人: 創傷治療を遅延するおそれがあります。
・急性心筋梗塞を起こした人: 心破裂を起こしたとの報告があります。
・コントロール不良の糖尿病の人: 糖新生促進作用(血糖値上昇)などにより、糖尿病が増悪するおそれがあります。
【慎重服用】
・感染症の人: 免疫作用により、感染症が増悪するおそれがあります。
・糖尿病の人: 糖新生促進作用(血糖値上昇)などにより、糖尿病が増悪するおそれがあります。
・骨粗しょう症の人: 骨形成抑制作用およびカルシウム代謝の障害を起こすことにより、骨粗しょう症が増悪するおそれがあります。
・腎不全の人: 症状が増悪するおそれがあります。
・甲状腺機能低下のある人: 血中半減期の延長がみられ、副作用が起こりやすくなります。
・肝硬変の人: 慢性肝疾患の人では、血中半減期の延長がみられ、副作用が起こりやすくなります。
・脂肪肝の人: 脂質代謝に影響し、脂肪肝が増悪するおそれがあります。
・脂肪塞栓症の人: 脂質代謝に影響し、脂肪塞栓症が増悪するおそれがあります。
・重症筋無力症の人: 使用当初、一時症状が増悪することがあります。
・高齢者: 感染症の誘発、糖尿病、骨粗しょう症、高血圧症、後嚢白内障、緑内障などの副作用が現われやすくなります。
【重要な基本的注意】
・デキソナ0.5mgの服用により、誘発感染症、続発性副腎皮質機能不全、消化性潰瘍、糖尿病、精神障害などの重篤な副作用が現われることがあるので、デキソナ0.5mgの使用に当たっては以下の注意が必要となります。
1. 服用に際しては特に適応、症状を考慮し、ほかの治療法によって充分に治療効果が期待できる場合には、デキソナ0.5mgを服用しないでください。
また局所的服用で充分な場合には、局所療法を行なってください。
2. 服用中は副作用の発現に対し、常に充分な配慮と観察を行ない、またストレスから避けるようにし、事故、手術などの場合には増量するなど適切な処置を行なってください。
3. 連用後、服用を急に中止すると、ときに発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、筋肉痛、関節痛、ショックなどの離脱症状が現われることがあるので、服用を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行なってください。
離脱症状が現われた場合には、直ちに再服用または増量してください。
・デキソナ0.5mgの長期あるいは大量服用中の人、または服用中止後6ヵ月以内の人では、免疫機能が低下していることがあり、生ワクチンの接種によりワクチン由来の感染を増強または持続させるおそれがあります。
・特にデキソナ0.5mgの服用中に水痘または麻疹に感染すると、致命的な経過をたどることがあるので、以下の注意が必要です。
1.デキソナ0.5mgの服用前に水痘または麻疹の既往や予防接種の有無を確認してください。
2.水疱または麻疹の既往のない人においては、水痘または麻疹への感染を極力防ぐように常に充分な配慮と観察を行なってください。
感染が疑われる場合や感染した場合には、ただちに受診してください。
3.水痘または麻疹の既往や予防接種を受けたことがある人でも、デキソナ0.5mgの服用中は、水痘または麻疹を発症する可能性があるので注意してください。
4.抗悪性腫瘍剤(シスプラチンなど)服用に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)に対しては、デキソナ0.5mgは必ず抗悪性腫瘍剤と併用されるため、緊急時に充分対応できる医療施設において、がん化学療法に充分な知識・経験を持つ医師のもとで使用してください。
妊婦または妊娠している可能性のある人は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合においてのみ服用してください。
母乳中へ移行することがあるので、デキソナ0.5mg服用中は授乳を中止してください。
小児などの発育抑制が現われることがあるので、観察を充分に行なってください。
長期服用した場合、頭蓋内圧亢進症状が現われることがあります。
低出生体重児で、脳性まひ、一過性の肥大型心筋症が起こることが報告されています。
インドメタシン服用中の人にデキサメタゾン抑制試験を実施すると、試験結果が偽陰性になるとの報告があります。
副腎皮質ホルモン剤は、細菌感染症に対するニトロプルー・テトラゾリウム試験に影響をおよぼし、試験結果が偽陰性を示すことがあります。
副腎皮質ホルモン剤を服用中の人にワクチンを接種して神経障害、抗体反応の欠如が起きたとの報告があります。