以下の場合、バルパリン200mgを絶対に服用しないでください。
・重篤な肝障害のある人: 肝障害が強く現われ致死的になるおそれがあります。
・バルパリン200mgを服用中は、カルバペネム系抗生物質(パニペネム・ベタミプロン、メロペネム水和物、イミペネム水和物・シラスタチンナトリウム、ビアペネム、ドリペネム水和物、テビペネム、ピボキシル)を併用しないでください。
・尿素サイクル異常症の人: 重篤な高アンモニア血症が現われることがあります。
以下の場合、バルパリン200mgを服用しないことを原則としますが、特に必要とする場合には慎重に服用してください。
・妊娠または妊娠している可能性のある人: 二分脊椎児、心室中隔欠損などの心奇形、多指症、口蓋裂などの奇形や特有の顔貌を有する児を出産したとする報告がみられるため、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ服用してください。
以下の場合、バルパリン200mgを慎重に服用してください。
・肝機能障害またはその既往歴のある人: 肝機能障害が強く現われるおそれがあります。
・薬物過敏症の既往歴のある人
・自殺企図の既往歴および自殺念慮のあるうつ病および躁うつ病の躁状態の人: 症状が悪化するおそれがあります。
・尿素サイクル異常症による原因不明の脳症もしくは原因不明の昏睡の既往のある人: 重篤な高アンモニア血症が現われるおそれがあります。
・尿素サイクル異常または原因不明の乳児死亡の家族歴のある人: 重篤な高アンモニア血症が現われるおそれがあります。
【重要な基本的注意】
・連用中における服用量の急激な減少ないし服用の中止により、てんかん重積状態が現われることがあるので、服用を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行なってください。なお高齢者、虚弱者の場合は特に注意してください。
・重篤な肝障害(服用初期6ヵ月以内に多い)が現われることがあるので、服用初期6ヵ月間は定期的に肝機能検査を行なうなど状態を充分に観察してください。
その後も連用中は定期的に肝機能検査を行なうことが望ましいとされています。
また肝障害とともに急激な意識障害が現われることがあるので、このような症状が現われた場合には、直ちに適切な処置を行なってください。
・連用中は定期的に腎機能検査、血液検査を行なうことが望ましいとされています。
・尿素サイクル異常症が疑われる人は、バルパリン200mgの服用前にアミノ酸分析などの検査を考慮してください。
なお、このような人ではバルパリン200mg服用中は、アンモニア値の変動に注意し、充分な観察を行なってください。
・眠気、注意力、集中力、反射神経能力などの低下が起こることがあるので、バルパリン200mgの服用中は自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事しないように注意してください。
バルパリン200mgは血漿アルブミンとの結合性が強く、高齢者では血漿アルブミンが減少していることが多いため、遊離の薬物の血中濃度が高くなるおそれがあるので、用量に留意して慎重に服用してください。
また連用中における服用量の急激な減少ないし服用の中止により、てんかん重積状態が現れやすいので慎重に服用してください。
妊娠中にやむを得ず服用する場合は、可能な限り単剤服用することが望ましいとされています。
妊娠中の服用により、新生児に低血糖、退薬症候(神経過敏、過緊張、けいれん、嘔吐)や、呼吸障害、肝障害、低フィブリノーゲン血症などが現われることがあります。
授乳中の人が服用する場合には、授乳を避けてください。
低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していません。