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2013-05-31
ソース(記事原文):精神科ニュース
アミトリプチリンが機能性ディスペプシアの症状を緩和
精神科ニュース(2013年5月31日)― ニール・オスターワイル(NEIL OSTERWEIL)著
オーランド―「機能性ディスペプシア治療試験(Functional Dyspepsia Treatment Trial : FDTT)」の初期結果によると、機能性ディスペプシア患者の一部においてアミトリプチリンは持続的な症状緩和でプラセボを有意に上回ったが、エスシタロプラムはそうではなかったという。
機能性ディスペプシアの患者を3つの治療群に無作為に割り付けたところ、5週以上の症状緩和を報告したのは三環系抗うつ薬(TCA)アミトリプチリン群で約半数(53%)であったのに対し、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)エスシタロプラム群では38%、プラセボ群では40%であった。メイヨー・クリニック(Mayo Clinic)(ミネソタ州ロチェスター)のニコラスJ.タリー博士(Dr. Nicholas J. Talley)はそう報告している。
胃内容排出が正常な患者は、排出遅延の患者と比べアミトリプチリンによる緩和が有意に優れていた(P = .006)。この所見は、毎年開かれる「米国消化器病週間(Digestive Disease Week)」で発表された別の研究のデータを支持するものであった。その研究では、別のTCAであるノルトリプチリンは胃不全麻痺患者の症状緩和に有効ではないことが示されたからだ。
「今回のデータから、少なくとも初期分析によればアミトリプチリンも胃内容排出遅延にはプラスにならないようであり、実際に胃不全麻痺の試験データと重なりがみられます。このタイプの患者がうつ状態ではない場合や、ほかに適応薬がある場合には、TCAを使用しないほうがいいと考えます」と、タリー博士はインタビューで語った。
FDTT試験では、米国の7施設とカナダの1施設の研究者らが機能性ディスペプシア患者400名のスクリーニングを行い、計292名(平均年齢44歳)を登録した。そのうち208例は満腹感や膨満感を特徴とする運動不全型、88例は心窩部痛を特徴とする潰瘍症状型であった。
患者らを、プラセボ群、エスシタロプラム10 mg群、アミトリプチリン群のいずれかに無作為に割り付け、試験期間は12週間とした。アミトリプチリン群では導入期間として最初の2週間は25 mg、その後は50 mgとした。ベースライン時に胃内容排出検査、栄養ドリンク検査、採血を実施して患者の評価を行い、一部の患者にはSPECT( 単一光子放出型コンピュータ断層撮影)も実施して胃の調節(機能)を評価した。
ITT(intent-to-treat)解析において、アミトリプチリンは「自己評価による5週以上の十分な緩和」という主要評価項目を達成した(対プラセボ、対エスシタロプラムそれぞれ、P = .005)。奏効の定義は、「10週の治療期間のうち50%以上にわたる十分な緩和の報告」としていた。
しかし、機能性ディスペプシアのサブタイプ別に主要評価項目を調べると、治療効果は有意の傾向にあったものの、有意には至らなかった。運動不全型のグループにおいて持続的緩和を報告した患者は、アミトリプチリン群で46%、エスシタロプラム群で43%、プラセボ群で41%であった。潰瘍症状型のグループでは、緩和の報告率はそれぞれ67%、27%、39%であった。
研究者らの指摘によれば、男女間や、肥満患者と非肥満患者の間で、奏効率に有意差はなかったという。
ネピアン・ディスペプシア指数(Nepean Dyspepsia Index)の部分分析では、QOL(生活の質)の下位尺度「睡眠障害」のベースラインからの変化に関し、アミトリプチリン群のスコアは他の治療群よりも有意に優れていたが(P = .01)、他のQOL下位尺度に関してはそうではなかった。
その他の副次評価項目(腸疾患およびディスペプシア症状の重症度、気分、睡眠、並びに全般的な臨床印象の評価尺度を含む)はまだ評価中であり、後日報告する予定であると、タリー博士は述べた。
この研究は、国立衛生研究所(National Institutes of Health)の後援で行われた。エスシタロプラムはフォレスト・ラボラトリーズ(Forest Laboratories)が提供した。タリー博士は、以前に同社のコンサルタントであったことを明かした。
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