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2008-06-09
ソース(記事原文):BBCニュース
アルコール渇望を薬剤で抑制
2008年6月9日
2件の研究プロジェクトはアルコール依存症に苦しむ人に現時点はもちろんのこと未来への希望も示した。
米国の研究者らは、抗てんかん薬トピラマートを投与することにより、健康を促進できるだけでなく、飲酒渇望が抑えられると述べている。
ある英国の専門家によれば、トピラマートの潜在的副作用には引き続き注意する必要があるという。
別の研究では、ラットの脳にタンパク質を単回投与すると、ほぼその直後にアルコールへの欲求が無くなることが示された。
英国においてアルコール依存症に対するトピラマートの治療は認可されていないが、本人の希望があれば医師による処方が可能であるため、時には行われることもある。
こうした処方を望む医師の数が、アーカイブ・オブ・インターナル・メディスン(医学誌)に掲載された最新の研究結果により、増加する可能性がある。
バージニア大学の研究者らは、多量飲酒問題を抱える371人にトピラマートまたはプラセボ(偽薬)を投与した全米規模の試験結果について分析した。
トピラマート投与群では、14週間にわたって、アルコールを利用したいという強迫観念や衝動が少なくなっただけでなく、概ね健康も改善したことが、同研究者らによって見出された。
被験者の体重、コレステロール、血圧も減少し、「脂肪肝」疾患に関連する肝酵素値(肝硬変の徴候)も低下した。
主任研究者バンコール・ジョンソン(Bankole Johnson)教授は、「トピラマートにより、飲酒の『症状』を治療できるだけでなく、アルコール依存症も治療できることが明らかにされた」と述べた。
副作用
精神医学の分野における依存症を専門とするジョナサン・チック(Jonathan Chick)博士が、今回の結果のなかでも特に歓迎しているのは、紛らわしい飲酒量減少の推定量に頼るよりもむしろ健康の改善を証明したデータである。
「トピラマート以外にも、本来はてんかん発作を予防するために開発された薬剤にアルコール依存症の再発を抑える効果が示された例は存在するが、これまでのところトピラマートが最も有力とされている」と同氏は語った。
ただし、トピラマートの強力な副作用を最小限に抑えるため、チック博士自身がトピラマートを使用した際の服用量は限定され、また厳格な監督の下にトピラマートを服用した、と同博士は述べた。
もう1件の研究は、カリフォルニア大学(University of California)サンフランシスコ校が実施したラットでの研究で、プロシーディングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス(科学誌)に報告されたものである。
同研究者らは、グリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)という脳タンパク質を、腹側被蓋野という脳の一部に直接注入した。腹側被蓋野とは「薬物探索」行動に深く関与していると考えられる領域である。
人間の機会飲酒を模倣して設計した環境にラットが置かれ、ラットがレバーを押せばアルコール飲料が出てくるようにした。
ラットのリハビリ
このタンパク質は、ほとんど即座に機能し始め、効果は10分以内に認められた。
ラットが砂糖水の補給を求め続けることに変わりはなかったので、アルコール以外の渇望には影響しないことも、この研究から示唆された。
また、一旦GDNFの治療を行うと、ラットは「リハビリ」(暫くアルコールの供給を止めてから再供給する状態)を経た後、アルコール依存症を「再発」する可能性が低くなるように思われた。
主著者のドーリト・ロン(Dorit Ron)博士は、「今回の結果は、アルコールの乱用、アルコール依存症、そして特に再発の阻止に向けた有望な新規戦略への道を開くものである」と述べた。
チック博士によれば、過去にもアルコールへの渇望をコントロールする脳システムに直接介入する試みがいくつか行われたが、実験動物からヒトへ移行した際に「複合的成功」しか得られなかったという。
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