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2015-07-07
ソース(記事原文):News-Medical.net
オメガ3サプリが高齢者の心臓血管の健康を改善する可能性
【News-Medical.net】メリーランド州ベセスダ(2015年7月6日)- フィッシュオイルはアメリカでいちばん有名なサプリである。なぜなら、フィッシュオイルに含まれるオメガ3には心臓血管への恩恵があることが知られているからだ。しかしその効果に対する科学的研究結果は対立している。「生理学レポート」における最近の調査で、オメガ3フィッシュオイルのサプリを毎日摂取すると、その12週後には健常な高齢者の心臓血管の健康状態を改善する可能性があることを報告し、高齢者の主張を支持した。
加齢に伴い動脈は硬くなるため、心臓血管疾病のリスクは上昇する。動脈硬化は血液の循環に影響を与え、結果的に心臓の鼓動の強さに影響する。動脈硬化をはかるには、脈波伝播速度(PWV)および脈波増大係数(AI)を使用するのがもっとも一般的である。心臓か血液を血管に送り出す際、圧力が増加して血管内で膨隆する。PWVはこの膨隆が動脈内を流れる速さをあらわす。脈圧が動脈の分岐点にぶつかると、脈圧の一部が心臓方向に逆戻りし、心臓から送り出された新しい脈と結合する。この反射パルスがどれくらい新しい脈を増進するかを示したものがAIである。PWVとAIの高さで動脈硬化を評価する。
既に報告されている心臓血管に対するオメガ3の有益性には、PWVおよびAIの改善による動脈硬化の減少が含まれている。この新しい研究ではペンシルバニア州立大学医学部の研究者たちが、オメガ3サプリメントが健常な高齢者における血管の老化効果を改善し、またPWVおよびAI値を減らすことができるかどうかについて試験を行なった。
対象は60歳から80歳の健常者で、1回2カプセルのオメガ3のサプリを1日2回、12週週間摂取。1カプセル中のオメガ3含有量は1000mg(エイコサペンタエン酸465mg、ドコサヘキサエン酸375mg)。12週後にPWV、AI、血圧を測定。結果は、同様にオメガ3を摂取した21歳から35歳の健常者のデータと比較。
12週にわたるサプリメントの摂取は、若者群の結果と比較すると数値は高いものの、高齢健常者のPWVを著しく減少させ、血管の健康改善に役立つことを発見した。PWVは改善されたが、AIおよび血圧に変化はみられなかった。またオメガ3のサプリは、若者健常者における動脈血管のいずれの指数をも改善しなかった。
研究者たちによると、「オメガ3摂取の増加は、中央動脈硬化への影響を通じて高齢者の心臓血管病の初期予防として効果的な治療法であるかもしれない、という概念を、これらの結果は支持しています」とのこと。さらに「これらの効果は、比較的短期間であらわれた」ということについても言及した。
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