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2007-01-05
ソース(記事原文):BBCニュース
クロルプロマジン
イギリス医師会雑誌(British Medical Journal:BMJ)では、最も優れた医学的大発見を決定するためのコンクールを進めている。
現代の医療専門家らにより、過去166年間の中から複数の発見が支持されている。
ロンドンにあるホマートン病院(Homerton Hospital)の精神療法指導医トレヴァー・ターナー(Trevor Turner)氏は、クロルプロマジンを支持している。
クロルプロマジンは、1950年代~1960年代に使用された最初の抗精神病薬である。
その導入前、重度の精神病患者には、電気けいれん療法(ECT)や臭化物のような鎮静薬など、さまざまな治療が施されていた。
抗ヒスタミン薬の一種であるクロルプロマジンは、1949年にフランス人外科医アンリ・ラボリ(Henri Laborit)氏によって、兵士を対象に麻酔薬として初めて試された。
同氏は、患者が著しく穏やかになることに気づき、その数年後に躁病の男性に投与したところ、薬効が裏付けられた。
さらなる試験が継続され、クロルプロマジンは1954年まで使用された。
それに続いて、抗精神病薬と抗うつ薬が開発された。
ターナー氏は「クロルプロマジンの発見なくしては、モンタギュー・ローマックス氏[収容所の医師であるかのような体験(Experiences if an Asylum Doctor)-1921年]によって目撃された悲惨な拘束、すなわち最後の非常手段の砦が未だ継続されていたかもしれない」と述べた。
当時の看護助手の役割は、動物園の管理人のようなものであった。つまり、何百という「発狂した」患者に、食事を与え、体をごしごし洗い、強制的な治療を行うものであった。
クロルプロマジンが「精神に用いられるペニシリン」のようなものだと思わずにはいられない。患者と介護人の意思疎通を可能にし、人間の機能に関する我々の解釈を変えた。
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