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2011-09-27
ソース(記事原文):EurekAlert!
一般的コレステロール低下薬は安全であるとともに、神経線維腫症患者において学習障害を改善する可能性
EurekAlert!(2011年9月27日)―小児を対象とした全国調査でロバスタチンのプラス効果が注目された。
ワシントンDC ― ワシントンにある小児専門病院(Children's National Medical Center)の研究者らは、コレステロールを低下するスタチン系薬剤が、神経線維腫症1型(NF1)を有する小児に安全であると考えられるほか、言語記憶と非言語記憶を含む学習障害を改善する可能性のあることを明らかにした。ロバスタチンが、神経線維腫症1型の小児に対して検討されたのは今回が初めてのことである。小児専門病院(Children's National Medical Center)小児神経科医かつ研究者で、ギルバート神経線維腫症研究所(Gilbert Family Neurofibromatosis Institute)の臨床部長かつ認知部門責任者のマリア・アコスタ(Maria T. Acosta)博士が主導した本研究は、ペディアトリック・ニューロロジー(医学誌)2011年10月号に掲載されている。
現在ロバスタチンは、成人と小児の高コレステロール治療薬として米国食品医薬品局(FDA)によって承認されている。同剤は、コレステロール生合成に関わる特定の酵素を阻害することで作用する。これまでの動物試験ではロバスタチンが、神経線維腫症の認知障害につながりうる関連分子経路に影響を及ぼすことが判明している。
「元々は神経線維腫症1型の患者に対するロバスタチンの安全性を判定するために着手したのだが、記憶と視覚的注意についても統計学的改善が認められたことから、患者のQOL(生活の質)の改善と、神経線維腫症1型に対し有効となりうる生物学的製剤の評価に役立つという点で大きな進歩となる」とアコスタ氏は述べた。「今回の試験は比較的小規模である一方、今や強力な基準値情報があるので、より大規模なスケールで今回の結果を再現する決定的な試験の実施に向けて、国内をはじめとして世界中の研究所と共に取り組んでいる」
この第I相試験では、神経線維腫症の過半数を占める神経線維腫症1型(NF1)の患者に対する治療としてのロバスタチンの安全性と有効性が検討された。3ヶ月間にわたり、10~17歳の24人にロバスタチンの治療が行われ、治療の前後には認知機能検査が実施された。全患者で試験期間中に正常なコレステロール値が維持され、記憶と視覚的注意において認知の改善がある程度みられるとともに、治療後の有効性が認められた。
「単に神経線維腫症1型に限らず、学習障害を持つ全ての子供に関わる影響なので、子供の非常に多い地域にとって関心のある問題である。したがって、 神経線維腫症1型患者を対象とした研究を直ちに進行させるために、コンソーシアム(共同事業体)を通して迅速に取り組んでいきたい」と神経科学・行動医学センター(Center for Neuroscience and Behavioral Medicine)の副代表であり、小児専門病院(Children's National Medical Center)付属のギルバート・神経線維腫症研究所の責任者、かつ国防省傘下の神経線維腫症臨床試験コンソーシアム責任者のロジャー・パッカー(Roger Packer)博士は述べた。
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