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2012-10-30

ソース(記事原文):ニュース・メディカル

シロスタゾールが血管形成術後の重症虚血肢の再狭窄を減少

ニュース・メディカル(2012年10月30日)― キノリノン誘導体のシロスタゾールが、膝下動脈血管形成術の3ヶ月後の再狭窄、再閉塞、および臨床上の必要に応じて実施した標的病変血行再建術(TLR)の減少に関連しているかもしれないと研究者が述べている。

重症虚血肢と膝下動脈病変を有する患者63人のレトロスペクティブ分析では、シロスタゾールで治療した患者はしなかった患者と比較して、バルーン血管形成術の3ヶ月後のバイナリー再狭窄および再閉塞率が有意に低下し、それぞれ56.8%対86.0%、20.5%対43.6%であった。

シロスタゾール群のTLR率はまた、非シロスタゾール群に比べて有意に低く、27.5%対52.8%対であった。

Y・蘇我(日本の北九州市にある小倉記念病院)とその研究チームは、シロスタゾールは非シロスタゾールと比較して再狭窄の予防に効果的で0.22と有意なオッズ比が認められたのに対し、アスピリンとチエノピリジンを含む他の抗血小板薬はこの効果を示さなかったと言う。

下肢ベースの分析では、シロスタゾールと非シロスタゾール群間で再インターベンション、完全な創傷治癒、下肢切断の回避に有意差は見られなかった。著者らは、更なる分析で、シロスタゾールが重症下肢虚血患者の再狭窄を低減することに加えて、臨床転帰を改善するかどうかの調査が必要であることを、今回の知見が示していると述べている。

年齢、性別、脂質異常症、アスピリンやスタチンによる治療などの潜在的な交絡因子を調整した後、シロスタゾールは非シロスタゾールと比較して、それぞれ0.16、0.25、0.25のオッズ比で再狭窄、再閉塞、TLRの減少に有意に関連していることが見出された。

これまでの研究では、シロスタゾールが血管内治療後の大腿膝窩動脈病を有する患者の再狭窄や血行再建の再手術を減少することが示されていた。しかし、これまでバルーン血管形成術後の膝下動脈病変に対するこの薬の効果は不明であった。

「再狭窄に対するシロスタゾールの効果は、新生内膜過形成の阻害によるものかもしれない」と蘇我らは示唆している。「シロスタゾールは、血小板由来増殖因子によって誘発される血管平滑筋細胞の遊走や増殖の抑制による再狭窄を低減する。また、血管平滑筋の連続的な弛緩により誘発される血管拡張効果があるのかもしれない」

この調査結果は、ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・バスキュラー・アンド・エンドバスキュラー・サージャリー(European Journal of Vascular and Endovascular Surgery)で発表されている。


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