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2013-06-18
ソース(記事原文):メドページ・トゥデイ
テストステロンが女性の頭の切れを維持
メドページ・トゥデイ(2013年6月18日)― メドページ・トゥデイ、シニアスタッフライター、トッド・ニール(Todd Neale)著
F.ペリー・ウィルソンMD, MSCE(F. Perry Wilson, MD, MSCE);ペンシルベニア大学ペレルマン医学大学院医学講師、およびドロシー・カプトMA, BSN, RN,ナース(Dorothy Caputo, MA, BSN, RN, Nurse)によるレビュー
【サンフランシスコ】―閉経後女性を対象とした無作為化試験で、テストステロンゲルの連日塗布による認知機能改善の可能性が示唆された。
オーストラリア・メルボルンにあるモナシュ大学(Monash University)のスーザン・デイビスMBBS, PhD(Susan Davis, MBBS, PhD)によると、認知障害のない女性を対象に試験を実施したところ、26週間後、言語学習および記憶の尺度である「インターナショナルショッピングリストタスク(International Shopping List Task)(スコア範囲0~48)」の成績はテストステロン群がプラセボ群と比べ平均1.57ポイント優れていた(P=0.037)。
この差は臨床的に意義があり、アルツハイマー病患者において予想される1年間の能力低下に相当するという。また、軽症から中等症のアルツハイマー病患者のためにヒスタミンH3受容体遮断薬「GSK239512」の研究開発が行われているが、その試験でみられた平均値上昇にも相当すると、デイビス博士は米国内分泌学会議(Endocrine Society meeting)で報告した。
今回の研究は、「該当の年齢集団では正常であっても、ベストとは言えない遂行能力で女性は活動していること、そして少量のテストステロン療法を受けさせれば、女性はもっと最適な認知能力で活動できることを示唆しています」と、博士はインタビューで語った。
また、博士と共同研究者らはテストステロン療法に関してこれよりも小規模な研究2件を以前に実施しているが、今回の試験でみられた言語学習および記憶への効果はそれら2件と矛盾していないと指摘し、さらに大規模かつ長期の研究でもっと調べる必要があると続けた。
博士は、「これは一般診療で女性にテストステロン療法を始めるべきと言えるほどの情報ではありません。しかし、女性の認知機能を年齢相応に維持したり、もしかしたら認知力低下の始まりを遅らせたりできるかもしれない1研究分野として、調べていく必要があることを示すものです」と念を押した。
試験には、55歳から65歳(平均年齢60歳)の健康な閉経後女性92名を登録した。ベースライン時、被験者は性ホルモンの全身療法を受けておらず、認知機能は正常であった。彼女らを、テストステロン0.22 g含有の経皮ゲルを26週間連日塗布する群か、プラセボ群のいずれかに無作為に割り付けた。
被験者らの平均テストステロン濃度に関して、ベースライン時は正常範囲の下限に近かったが、テストステロン群では中央値1.7 nmol/Lに上昇して正常範囲半ばになった。
ベースライン時の被験者の認知機能は、両群で同程度であった。
主要評価項目は、コグステート(CogState)バッテリーの1つであるコンピューター認知機能評価バッテリー「インターナショナルショッピングリストタスク」のスコアとした。副次評価項目は、その他の認知機能評価項目(視覚的注意、精神運動機能、視覚的学習、実行機能など)、および「心理的全般幸福度指数(Psychological General Well-Being Index)」のスコアであった。
第26週の「インターナショナルショッピングリストタスク」のスコアはプラセボ群よりもテストステロン群で有意に優れていたが、その他の認知機能評価項目および心理的幸福度については両群間に差はなかった。
デイビス博士は、治療は忍容性が良好であったと語る一方、女性にテストステロンを使用するこれまでの研究も、心血管リスク、脂質類、インスリン抵抗性、乳癌リスクに対する重大な有害作用の有無を明らかにしていないと指摘した。
本研究は、メイスン財団(Mason Foundation)から資金援助を受けて行われた。バイオサンテ(BioSante)が試験薬を提供し、非制限研究費助成を通じて研究費の一部を負担したが、試験デザインやデータ分析の管理はしなかった。コグステート・オーストラリア(CogState Australia)がコンピューターで認知機能テストの演算処理を行ってから、研究者らが分析した。
デイビス博士は、オーストラリア衛生医学研究委員会(Australian National Health and Medical Research Council)から、首席研究フェローとして資金を受け取っていると報告した。
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