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2013-03-27

ソース(記事原文):皮膚&アレルギー・ニュース

大抵の乳児血管腫はプロプラノロールで安全に消失

皮膚&アレルギー・ニュース(2013年3月27日)― シャロン・ウースター(SHARON WORCESTER)著

乳児血管腫は、毛細血管の限局的増殖によって生じる良性腫瘍を特徴とする。血管の病気という性質から、病変の色調は鮮紅色から紫や青色までさまざまである。

マイアミビーチ ― 増殖性血管腫の乳児を対象に、無作為化二重盲検適応型第II/III相試験でプロプラノロールとプラセボの経口投与を比較検討したところ、プロプラノロール群の約60%に有意な改善がみられた。

6カ月の試験期間終了後、プロプラノロール3 mg/kg連日投与群の101例中61例(60.4%)で血管腫が完全にまたはほぼ完全に消失したのに対し、プラセボ群では55例中2例(3.6%)のみであった。ボルドー大学病院(University Hospital of Bordeaux)(フランス)のクリスティーン・レオーテ‐ラブレーゼ博士(Dr. Christine Leaute-Labreze)は、米国皮膚科学会議(American Academy of Dermatology)年次大会でそう報告した。

血管腫の評価(完全なまたはほぼ完全な消失)は、治療方法の割り付けについて知らされていない独立した治験責任医師が実施し、標的病変のベースライン時の写真と第24週での写真を比較して行った。

この国際多施設共同試験の被験者は1~5カ月齢の乳児で、全身治療を必要とする増殖性乳児血管腫があった。まず、15か国60施設で登録された乳児456例を、プラセボ群または4つの治療群(プロプラノロールを3カ月1 mg/kg/日群、3カ月3 mg/kg/日群、6カ月1 mg/kg/日群、6カ月3 mg/kg/日群)のいずれかに無作為に割り付けた。最初の188例で中間解析を実施し、有効性と安全性を調べた結果、試験完遂に向けて治療群は6カ月3 mg/kg/日群のみを残すことになった。

プロプラノロールの3カ月1 mg/kg/日群と3カ月3 mg/kg/日群の結果は、プラセボ群の結果と類似していた。一方、6カ月3 mg/kg/日群の結果は、6カ月1 mg/kg/日群よりも優れており、有害事象のリスク増加のエビデンスはなかった。この研究の首席治験医師であるレオーテ‐ラブレーゼ博士はそう報告している。

注目すべきこととして、プラセボ群では患者の約半数が1カ月後には有効性の欠如を理由に試験を離脱しており、試験終了時まで参加し続けたのは約3分の1だけであった。同様にプロプラノロールの3カ月1 mg/kg/日群と3カ月3 mg/kg/日群でも、治療内容がプロプラノロールからプラセボに切り替わると離脱率が高かった。一方、6カ月3 mg/kg/日群では患者の約80%が試験を完遂した。

治療の忍容性は良好で、試験期間中、安全性に関して予期しない徴候は認められなかった。

博士によると、米国で生まれた赤ん坊の5%は乳児血管腫に罹患することから、今回の無作為化比較試験でみられた「極めて高い有効性」という所見は重要である。また乳児血管腫の赤ん坊の約12%には潰瘍形成、視覚障害、外観が損なわれるリスクといった合併症が起こりやすいため、有効な治療法が求められているという。

複数の小規模試験やオープンラベル症例シリーズではプロプラノロールの有効性が証明されているが、乳児血管腫の治療薬としてはまだ米国食品医薬品局(Food and Drug Administration)の承認を得ていないと、博士は続けた。

今回の試験は、ピエール・ファーブル・ダーマトロジー社(Pierre Fabre Dermatologie)がスポンサーとなって行われた。


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