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2013-04-10
ソース(記事原文):ハッフィングトン・ポスト
ファイザー社の乳がん治療薬がブレークスルー・セラピーに指定される
ハッフィングトン・ポスト(2013年4月10日)― リンダA.ジョンソン(LINDA A. JOHNSON)
ニュージャージー州トレントン―ファイザー社(Pfizer Inc.)は4月10日、しばしば致死的となる進行乳がんに対する試験薬が、米食品医薬品局(Food and Drug Administration : FDA)からブレークスルー・セラピー(画期的治療薬)の指定を受けたと発表した。
この報道後、ファイザー社の株は3パーセント近く跳ね上がった。
ブレークスルー・セラピー指定というのは、資金援助およびFDAの業務改善に向けて2012年夏に成立した法律に基づき、創設された制度である。重篤な疾患に対する試験的治療が既存の治療よりも大きな前進になるとみなされる場合、その治療の開発および審査を加速させることを目的としたものだ。試験薬の承認申請にはどんな研究結果が必要となるのか、ファイザー社がFDAと協働して厳密に検討中である。
試験薬のパルボシクリブ(Palbociclib)は現在、乳がん患者の中でも局所進行または転移性乳がんの閉経後女性という最も大きなサブグループに対し、初期治療として評価が行われている。そのような進行乳がんの女性のうち、約60%はER陽性(エストロゲン受容体陽性)、HER2陰性(成長促進タンパク質HER2の過剰発現なし)というタイプの腫瘍だ。
ER陽性腫瘍には、細胞の内部および表面に、ホルモンのエストロゲンが取り付いて細胞増殖を煽ることができるタンパク質がある。このタイプの腫瘍はゆっくりと増殖する傾向にあり、エストロゲン作用をブロックする薬で打ち負かすことができる。
一方、乳がんの約80%はHER2陰性だ。つまりHER2陽性腫瘍とは異なり、陰性であればHER2タンパクの産生が少ないということになる。HER2陽性だと、他のタイプの乳がんよりも腫瘍が積極的に増殖・転移してしまう。
ニューヨーク拠点のファイザー社は、現在、パルボシクリブの多施設共同後期試験を実施しており、試験ではレトロゾールと併用した場合の効果と、レトロゾール単独効果を比較する。
レトロゾールは15年ほど前からフェマーラ(Femara)という商品名で販売されている錠剤で、アロマターゼを阻害することによって作用する。このアロマターゼとは、副腎からのエストロゲン生成にかかわる酵素だ。
ファイザー社によると、パルボシクリブは「サイクリン依存性キナーゼ4」「サイクリン依存性キナーゼ6」という酵素を標的にする。これら酵素を阻害することによって、この試験薬は細胞の成長を妨げ、がん細胞のDNA複製を抑制することが非臨床試験で示されている。
ファイザー社は近年、抗がん剤研究を優先させており、他のがんに対する治療薬としてもパルボシクリブの試験を行っている。
午後の取引で、ファイザー社の株は83セント(2.9パーセント)上昇して29.94ドルとなった。
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