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2014-12-01
ソース(記事原文):ヘルス・エイム
処方箋不要の制酸薬が癌の治療に役立つ可能性
ヘルス・エイム(2014年12月1日) ― カトリーナ(Katrina)著
癌治療と言えば、化学療法が最も良く知られているが、最近の研究結果により、消化不良の非処方箋薬が、癌細胞の治療に役立つ可能性のあることが示された。
消化不良、胃潰瘍、胃食道逆流性疾患(GERD)患者に処方される一般的な制酸薬には、シメチジンという薬がある。シメチジンは、腸内のヒスタミン受容体を遮断することにより、胃酸を減少させるように考案された。
医学誌ランセット(Lancet)とニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン(New England Journal of Medicine)に本研究を発表した研究者らは、血管壁に付着するほどの粘着力を癌細胞が有する場合、血流の中で増殖していくとしている。このマジックテープのような癌細胞の性質が、一塊の腫瘍形成につながる。癌細胞の粘着性の原因は、E-セレクチンと呼ばれる粒子にある。その他の複数の研究において、癌細胞の結合にヒスタミンも必要となり得ることが結論づけられている。これらを標的としてシメチジンが癌に作用する。ヒスタミンとE-セレクチンの体内産生はいずれもシメチジンにより阻止されることが分かっている。
この研究成果について、藤田保健衛生大学(日本)が、癌患者を対象に試験を行って検証した。癌治療を目的として、化学療法を施行しながらシメチジンを投与する群と、化学療法のみ行う群のいずれかに患者を割り付けた。その結果、シメチジンと化学療法を併用した患者は4年生存率が96.3%となったが、シメチジン未投与患者では68.8%であった。
また、英国がん雑誌(British Journal of Cancer)が、術前・術中にシメチジンを投与した場合の効果について検証したところ、術前・術中にシメチジンを投与した癌患者群は10年生存率が84.6%であったのに対し、シメチジン未投与群では49.8%であった。
実施された試験に基づくと、シメチジンが役立つ癌には、大腸癌や前立腺癌などがある。
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