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2013-11-12
ソース(記事原文):サンタフェ・ニューメキシカン
新ガイドラインはもっと多くの人へのスタチン適用を推奨
サンタフェ・ニューメキシカン(2013年11月12日) ― 米国で、心臓発作や脳卒中を予防するための新ガイドラインが10年ぶりに発表された。このガイドラインでは、コレステロール低下薬スタチンの服用を考慮すべき人の数は、これまでの2倍(全成人の3分の1)となる。
米国心臓協会(American Heart Association : AHA)と米国心臓病学会(American College of Cardiology : ACC)が2013年11月12日に発表した新ガイドラインは、以前と大きく異なったものとなっている。今回は患者のリスクを推定するために、コレステロール高値に加え多くの因子を盛り込んだ計算式があり、これが大きな注目を集めている。その式は、年齢、性別、人種のほかに、喫煙の有無などの因子からリスク推定するというものだ。
新ガイドラインでは初めて、心臓発作だけでなく脳卒中も対象となった。そうした理由もあって、リスクを減らすために薬を使用する際の閾値が低めに設定されている。
高コレステロールの定義は変わらないが、治療目標は変わりつつある。具体的な数値を目指して、達成させるための薬なら何でも使用するというのではなく、このガイドラインはリピトールやゾコールなどのスタチン使用を重点的に扱っており、効果を最も期待できる人たちのグループを4つ挙げている。
「スタチンに重点を置いているのは、もっと適切に治療しようということです」。コレステロールに関する新ガイドラインの委員会を率いた、ノースウェスタン大学(Northwestern University)のニール・ストーン博士(Dr. Neil Stone)はこう話す。「最も効果が得られそうな人たちに、スタチンを投与していきます」。
博士らによると、この新しい取り組みによって、心臓病リスクは低いがコレステロールの数値だけを理由にスタチンを処方される人の数が抑えられるという。けれども新ガイドラインの下では、米国の3300万人(男性の44%、女性の22%)がスタチン服用を考慮すべき基準を満たすことになる。現行のガイドラインがスタチン服用を勧めているのは、成人の15%程度にすぎない。
ガイドライン作成に関与しなかった専門家の中には、理解されにくいのではと心配する者もいる。
「物議を醸すにちがいない。私が覚えている限り、専門家はこれまで医師や患者に、コレステロールの特定の目標値を目指す治療をすべきと伝えてきたからです」と、クリーブランド・クリニック(Cleveland Clinic)のスティーブン・ニッセン博士(Dr. Steven Nissen)は言う。「心配なのは、あちこちで、どうすればいいのかという混乱が起こることです」。
国立心肺血液研究所(National Heart, Lung and Blood Institute : NHLBI)は2008年、新ガイドラインを作成する専門委員会を設置したが、6月にはAHAとACCにその作成を任せることにしたと発表した。ライフスタイルと肥満に関する新しいガイドラインも12日に発表されており、間もなく、血圧に関するものが発表される。
コレステロールに関するガイドライン作成委員会の約半数のメンバーには、心臓の薬の製造業者との金銭的つながりがある。しかし、委員会のリーダーらによれば、この勧告内容に票を投じることができた人物で、業界とのつながりがある者は誰もいなかったという。
「この分野で、業界とのつながりが全くない外部専門家を何人も集めるのは事実上不可能です」と、NHLBIのジョージ・メンサー博士(Dr. George Mensah)は話す。彼はこのガイドラインを、確かな証拠に基づく「極めて重要な前進」と呼び、世間はこれを信用すべきと語った。
世界的に見ても、心臓病は主要な死亡原因である。コレステロール高値が続けば動脈硬化に至り、心臓発作や脳卒中が起こりかねない。コレステロールのほとんどが肝臓で作られるため、食生活を変えても影響は限られる。
米国でスタチンを服用している人は、何百万という数に上る。この薬はコレステロールを劇的に減少させる以外に、別の面からも心臓病の可能性を下げる作用がある。
リピトール、ゾコールなどのスタチンは特許の期限が切れたため、1日10セントほどで済む後発品が出回っている。まだ特許が切れていないのはアストラゼネカ(AstraZeneca)のクレストールで、2012年の売り上げは83億ドルだった。
ノースウェスタン大学の予防医学部長、ドナルド・ロイド‐ジョーンズ博士(Dr. Donald Lloyd-Jones)によれば、スタチンは筋障害リスクをわずかに高めるほか、すでに糖尿病リスクがある患者の発症を加速させるにもかかわらず、「極めて安全な薬」であり、その利益はリスクを上回るという。
現行のガイドラインでは、総コレステロールは200未満に、LDL(悪玉)コレステロールは100未満にすべきとしている。それら目標値を達成しようとして、ナイアシンやフィブラート系薬剤などの薬をスタチンに追加することがあるものの、追加薬で心臓病の可能性が下がるとは限らないことが研究で明らかにされている。
「数値ばかり気にすると、そのうち、有用性が証明されていない薬を使うことになりかねません。数値が改善されなくても、臨床検査の結果を良好に見せることはできます」。イェール大学(Yale University)の心臓病学者、ハーラン・クラムホルツ博士(Dr. Harlan Krumholz)はそう話す。博士は長い間、新ガイドラインが採用している広範なリスクアプローチを勧めてきた。
新ガイドラインでは、スタチンは次の4グループに最も有益とされている。
・心臓病の既往がある人
・LDLが190以上の人(通常は遺伝的リスクによる)
・40~75歳の2型糖尿病患者
・40~75歳で、新しい計算式で推定した心臓病の10年リスクが7.5%以上の人(リスクプロフィールが同じような100人につき、7、8人が10年以内に心臓発作や脳卒中を起こすということ)
アスピリンは、心臓発作や脳卒中のリスクを下げるために広く使われているものの、今回のガイドラインでは扱われていない。加えて、高トリグリセライド血症患者のような特定の人に対しては、スタチン以外の多くの薬が変わらず推奨されている。
患者の方々は、担当医に相談もせず心臓の薬の服用をやめるべきではない。
新ガイドラインには以下の記述もある。
・40~79歳の成人については、今後10年間に心臓発作や脳卒中になる可能性を、新しい計算式を使って4~6年ごとに推定すべきである。式には、年齢、性別、人種、コレステロール値、血圧、糖尿病、喫煙を盛り込んでいる。それでもリスクがはっきりしない場合、医師は、家族歴またはその他3種の検査を考慮できる。最も望ましいのは、冠動脈石灰化検査(心臓の動脈のカルシウムを測定するX線検査)である。
・20~59歳の人の場合、心臓発作や脳卒中の推定生涯リスクについては、コレステロール値や血圧など従来の因子を使って考慮し、ライフスタイルを変えるよう説得できる。
・肥満と闘うために、医師は、適度にカロリーを抑えた食事、運動、および行動の戦略を盛り込んだ個別の減量計画を作るべきである。少なくとも6カ月にわたり月に2、3回は直接面談を行うものが最も望ましい。ウェブや電話を用いたプログラムは、理想的とはいえない選択肢である。
・誰でも、週に3、4回は運動(適度なものから激しいものまで)を少なくとも40分間すべきである。
・人は、野菜、果物、全粒穀物に重点を置いた「食生活のパターン」で食事を取るべきである。低脂肪の乳製品、鳥肉、魚、豆、健康に良い油やナッツを取り入れること。甘い食べ物、甘い飲み物、赤肉、飽和脂肪、塩は制限すること。
「『良い食べ物』と『悪い食べ物』という考え方は、好きではありません」。新ガイドラインの作成に参加した、コロラド大学(University of Colorado)の心臓病学者、ロバート・エッケル博士(Dr. Robert Eckel)はこう話す。「食生活のパターンを強調したい、それが私たちの本心です」。
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