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2010-12-29

ソース(記事原文):BBCニュース

失業が、若者の精神不衛生に関連するとの報告

2010年12月29日

英国ウェールズでは、長期失業に伴い精神衛生上の問題を抱える若者の数が増加しており、その中でも長期的に失業している人によく見られる、と慈善団体が発言している。

慈善団体プリンス・トラスト(Prince's Trust)が行った研究から、若者らが不眠症・うつ病・パニック発作を患っていることが明らかとなった。

この慈善団体の責任者によれば、ウェールズの若者は景気後退によって特にひどい打撃を受けたという。

就学や就職しておらず職業訓練を受けてもいない若者の問題が最優先である、と議会政府は述べた。

プリンス・トラスト・マッコーリー青年指標(Prince's Trust Macquarie Youth Index)は、英国全土の16~25歳の2,170人(うち106人がウェールズ在住)のインタビューに基づくものである。

この慈善団体が発表した同様の年報としては3度目となるもので、家庭生活から身体的・精神衛生に及ぶ全ての幸福について評価している。

この調査は、マッコーリー・ グループ財団(Macquarie Group Foundation)によって助成され、ユーゴブ(YouGov)が実行した。

失業中の回答者の48%は、仕事がないことがパニック発作・自傷・自己嫌悪などの問題につながったと主張していることが調査で示された。

ウェールズのプリンス・トラストの責任者リック・リビー(Rick Libbey)氏が、「ここから分かることをウェールズに取り入れてみようと試みた」とBBCラジオウェールズで語った。

失業中にある若者は、ありとあらゆる精神衛生上の問題を抱えている。

「ウェールズは、景気後退と若年者の失業とで、かなりひどい状況だった」

「失業によって誰よりも若者が打撃を受けたと思われており、ウェールズの若者の4人に約1人が不眠症に悩まされている」

ここ12年間で最高

「5人に約1人が、ほぼ常時または常に憂鬱状態にあり、このうち5人に約1人が人生のさまざまな時点でパニック発作を起こしたことがあることを発見した」

この調査は、ウェールズにおける若者の長期失業率がここ12年間で最高を示したとする今月発表された慈善団体の報告を追跡調査したものである。

求職者給付(Job Seeker's allowance:JSA)を12ヶ月以上受けている16歳~24歳の受給者数が、不況に陥った後5倍になった。

この調査を助成したマッコーリー・ グループ財団代表ジュリー・ホワイト(Julie White)氏は、「今回の調査では、若者の就職を手助けするプリンス・トラストの計画により、どれほど失業者の精神的健康に直接対処できるかが示されている」と述べた。

職に就かず、教育や職業訓練も受けていないニートとして知られる若者は、就業中や就学中の若者よりも「帰属意識の欠如」がみられる傾向が著しく強い。

議会政府の報道官は「詳しく調べる機会がなかったので報告結果について意見を述べることはできないが、就学や就職しておらず、職業訓練中でもない若者に関する問題への取り組みは、ウェールズ議会政府の最優先事項の1つである」と語った。

精神的健康上の問題を防止し、前向きな精神状態を促進することの重要性について、我々は十分認識している。

「国民が精神衛生上の問題を生じる頻度を低下させることを目指し、健康や福祉の改善に重点を置く一方で、そうした問題が生じた場合に備え、公共医療サービスとして一般医(GP)と地域の精神衛生チームでサポートするだけでなく、専門的入院サービスが必要な場合には利用できるようにしている」

労働年金省(Department of Work and Pensions)の報道官は、2001年には、新たな就職支援プログラムを見込んでおり、国民が仕事に着手し、継続雇用されるよう必要な個別サポートを行う予定であるとしている。