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2016-03-17

ソース(記事原文):MedPageToday

子供の尿路感染に対する抗生物質耐性が一般的に

【MedPageToday】(2016年3月17日)

メタ分析の結果によると、先進国および発展途上国の両方において、子供の大腸菌性尿路感染(UTI’s)の多くは、一般に使用されている抗生物質に対して耐性を持っているようだ。

小児のUTIsに対する抗生物質耐性をまとめた26ヵ国58の研究を分析したところ、先進国でのアンピシリン、コトリモキサゾール、トリメプリムに対する耐性率は総合耐性でそれぞれ53.4%、30.2%そして23.6%であった、と報告するのはイングランドにあるブリストル大学医学博士候補者のアシュレイ・ブライス氏とその同僚。

発展途上国での総合耐性は、アンピシリンで79.8%、コトリモキサゾールでは69.6%、そしてアモキシクラブ合剤で60.3%であったと、彼らはBMJで書いている。

総合的には、これら3種類すべての抗生物質に対する耐性は経済協力開発機構(OCED)の国々で特に多く、またアンピシリンおよびコトリモキサゾールに対しては非OCED国(より貧困な国家)で高かった、と著者は述べている。

「このことは、いくつかの抗生物質が第一線治療として効果がないかもしれないことをあらわしています」と著者は書いている。

特に0-5歳児を対象とした多くの研究で高い率の抗生物質耐性が発見されており、中でも非OCED国家の5つの研究において顕著である。コトリモキサゾールとアモキシクラブではそれぞれ70%以上であり、アンピシリンに対する総合耐性は90.3%に跳ね上がっている。

ソルトレイクシティにあるユタ大学のアンドリュー・パビア博士は、一部の地域では一般的に抗生物質が使用されているため、UTIsの治療に対する有効性が減少した、とメッドページ・トゥデイにEメールで語った。

「何よりも、この研究は子供における抗生物質の常用は、住民に対する抗生物質耐性の原因のひとつになるだけでなく、子供に対する抗生物質耐性リスク増加に影響する、ということを裏付けています」と語るのは、この研究とは関わり合いのないパビア博士。「子供の大腸菌性尿路感染の抗生物質耐性がどれだけ高くなり、そしてこの問題がどれだけ世界に広がっているかということが目立っています」。

ブライス氏のグループは、抗生物質に対して13倍の耐性を持つと考えられている大腸菌の特定株を、最近抗生物質を使用した子供たちが持っていたことを発見した5つの研究を調査した。あるケースでは、このリスクの上昇は最大で6ヵ月続いた。

しかしながらこのオッズ比は、過去6ヵ月以内に合計4週間以上の抗生物質への曝露した小児患者のデータと、同じ期間まったく曝露していないデータを測定したひとつの研究に影響を受けているのではないかと著者は述べている。その一方でほかの4つの研究は、不明確な期間内の曝露と抗生物質を投与されていない小児患者のデータを測定している。

ほかの研究の制約には国による抗生物質使用相異事実などが含まれ、また市販薬の使用に関する測定は困難である。さらに彼らは、例えば衛生事情、国情不安定、少ない薬剤制約などのほかの要因が、国家による耐性の範囲が異なる理由のひとつになっているのかもしれない、と指摘している。

米国感染症学会(ISDA)および欧州臨床微生物学感染症学会は、抗生物質を大腸菌性尿路感染の第一治療として考慮するためには、ほとんどの感染株における耐性が少なくとも20%を超えてはならないと述べている。世界保健機構(WHO)もまた世界的な実行計画における抗生物質耐性に介入しており、地理的パターンによる耐性率の詳細を明らかにしている。

オーストラリアのメルボルンにあるモナッシュ大学のグラント・ラッセル博士による付随論説では、ブライス氏のグループの研究結果は、感染を呈している小児患者に対する医師たちの取り組みを強制的に変えるかもしれない、と述べている。

「初期治療を行なう医者はおそらく、一般的な細菌感染に対する処方をする前に‘抗生物質履歴’を聞くことが必要になるかもしれません」とラッセル博士は記している。「『抗生物質Xは、私の子供によく効く』と親が言った場合、『この子がもし今から6ヵ月以内に抗生物質X使っていたら、もう一度使用してもあまりよく効かないかもしれない』という考えと釣り合いを取らなくてはいけません」。

ブライス氏は国立衛生研究所( NIHR )学校から第一治療のための補助を受けたことを公表している。共著者の一人も NIHR から補助を受けたことを公表している。

ブライス氏および共著者たちは製薬業界との関係性がないことを公表している。

ラッセル博士は製薬業界との関係性がないことを公表している。


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