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2014-02-03

ソース(記事原文):サイエンス・コーデックス

早産の予防法を患者ごとに個別化する新規アプローチの発見

サイエンス・コーデックス(2014年2月3日) ― この新しい研究結果は、早産リスクの高い女性のうち、プロゲステロン注射が効く女性を特定することにより、近い将来、患者ごとに個別化した早産の予防的治療を医師が行えるように導く可能性がある。

自然に産生されるホルモンの合成剤であるプロゲステロンを妊娠中に注射すると、反復性早産リスクが約3分の1に下がることが明らかとなった。

米国では毎年、約50万人の乳児が早産で生まれている。早産(妊娠37週前の出生)は新生児の主な死因となっている。救命された早産児は、呼吸器障害、脳性麻痺、知的障害などの生涯にわたる健康問題のリスク増加に直面することが多い。予定よりも2~3週間早く生まれただけでも、正期産児よりも入院率や有病率が高まる。これは重大な医療問題となっており、米国で毎年260億ドル超の医療費がかかっている。

ユタ医療大学(University of Utah Health Care)のユタ大学早産予防クリニック(University of Utah Prematurity Prevention Clinic)責任者の一人で、母子医学の助教であるトレイシー・マヌック(Tracy Manuck)博士は、プロゲステロン治療で早産が予防できる女性と、そうでない女性がいるのはなぜなのかを解明することを目指して研究している。同氏は、遺伝子構造に基づいて治療を個別化できる方法があるのかどうかを見極めたいと望んでいる。その最新結果が、第34回周産期学会(Society for Maternal-Fetal Medicine)年次総会「妊娠会議(The Pregnancy Meeting?)」で発表された。

非営利団体マーチ・オブ・ダイムズ(March of Dimes)の医長であるエドワード・マッケイブ(Edward R.B.McCabe)博士は「本研究は早産予防を目的として薬理ゲノミクスを利用する第一歩である」と述べている。「プロゲステロンに効果を示す女性グループと、そうでないグループがあり、後者の場合は異なる治療法が必要となる。どちらのグループに女性が属するのかを知ることで、適切な治療を迅速に特定できるものと考えられる。目標は各患者に効く個別化治療を見つけ出し、早産を予防することにある」

マヌック氏らは、ユタ州非営利医療システムであるインターマウンテン・ヘルスケア(Intermountain Healthcare)が運営する早産児予防クリニックにおいてプロゲステロン治療を受けた女性50人を検討し、この治療への反応・不応により患者を2群に分けた。次に、同チームは患者のタンパク質をコードする全ゲノム配列を決定し、2群間の遺伝的差異を調べた。また、プロゲステロンに不応の女性において発現率が高い傾向のある複数の遺伝子と一般的な生物学的経路を特定した。

マヌック氏は「早産は複合的な健康問題であるため、単一の遺伝的原因が発見される可能性は低い」と述べている。「早産歴のある全ての女性が、プロゲステロン治療により改善するわけではないと認識しているので、こうした患者を特定しようと試みている」

マッケイブ氏は、SMFM年次総会での非営利団体マーチ・オブ・ダイムズ(March of Dimes)早産児最優秀演題賞をマヌック氏に授与する予定である。2014年は、非営利団体マーチ・オブ・ダイムズ(March of Dimes)最優秀演題賞の第11回目となる。マヌック氏は今回で2回目の受賞となる。同氏は2009年にプロゲステロン受容体とプロゲステロン反応を検討した研究で受賞している。

マッケイブ氏によると「マヌック氏はプロゲステロン研究に焦点を当て続けており、その手法に進化がみられる。同氏は従来の仮説・推測試験アプローチから開始して、科学的発見アプローチへと進めており、具体的には情報価値のある分野を発見するためにDNAランドスケープを調査し、共同研究のために様々な学問分野の研究者らを招致している」という。「ぬるま湯に漬かったような状態を打破し、学問分野の間の境界線を越えるよう研究者らに奨励しており、そういった意味で同氏は重要な仕事をしている」

出典:米国周産期学会(Society for Maternal-Fetal Medicine)


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