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2013-06-05

ソース(記事原文):デイリーRx

もっと多くの男性がアスピリン療法のベネフィットを得られるかもしれない

デイリーRx(2013年6月5日)― アスピリンの抗がん作用で、もっと多くの男性がアスピリン療法のベネフィットを得られるかもしれない

(デイリーRxニュース)心臓病予防に1日1錠、小児用アスピリンを服用する話を聞いたことがあるかもしれない。この小さな多目的錠剤は、がんによる死亡を低下させる力も見せている。

最近の研究で、毎日のアスピリンの服用が、男性のがんによる全死亡リスクを22%低下させたとの結論が出た。

新たに発表された研究では、この抗がん作用(死亡リスク低下)を考慮すると、毎日のアスピリン療法のベネフィットはリスクを上回ると結論付けられた。

ディリ―Rxの見識:「アスピリン療法のベネフィットとリスクについては薬剤師に相談すること」

低用量アスピリンは心臓の健康に有益なことでよく知られているが、この薬はリスクがない訳ではない。消化器系の出血を引き起こすことが知られており、また、一部の男性の脳卒中のリスク増加に関連している可能性もある。

新しい研究では、研究者らは、様々な年齢層の男性におけるアスピリンの健康上の全ベネフィットをモデル化した。詳細なコスト分析も含めたものだった。

研究結果に基づいて、著者らはアスピリン療法のベネフィットはリスクを上回ると主張した。

「がんによる死亡のリスク低下を含めたことで、特に45歳から55歳の中年早期男性に対するアスピリンの総合的ベネフィットに大きな影響がもたらされたことがわかった」と、研究の主執筆者であり、UNCの内科学教授、一般内科部主任、そしてUNCラインバーガー総合がんセンター(UNC Lineberger Comprehensive Cancer Center)のメンバーであるマイケル・ピニョーネ(Michael Pignone、医師、公衆衛生学修士)は述べた。

「この効果に基づいて、アスピリンの予防効果に対し以前は適切な候補者ではなかった数百万人の男性が、今後対象になるだろう」とピニョーネ博士は述べた。

「結論としては、我々の分析によると、アスピリンは軽度から中程度の冠状動脈性心臓病のリスクがある中年男性の大部分に有益であり、がんに対する作用が真であれば、対照となる男性の割合はさらに大きくなるだろう」と著者らは書いている。

「毎日低用量アスピリン(すなわち、「小児用アスピリン」81ミリグラム)を服用することによって、冠状動脈性心臓病のリスクを軽減できるだけでなく、多数のがん(すなわち、乳がん、大腸がん、前立腺がん、メラノーマ)の発症リスクを大幅に減らすことができるというデータが、ますます説得力を高めている」と、21世紀癌専門治療(21st Century Oncology、ラスベガス)の放射線腫瘍学の臨床ディレクターであるブライアン・D・ラウェンダ(Brian D. Lawenda)医師は、ディリ―Rxニュースに語った。

「私は統合的腫瘍医として、エビデンスに基づく数多くの療法や生活様式の改善に関し、患者とカウンセリングに多くの時間を費やす。がんなどの健康関連の転帰を改善する可能性があるからだ。これまでのがんの診断の有無にかかわらず大多数の人は、毎日低用量アスピリンを服用すると、貴重なヘルスケアの予算を節約できるだけでなく、もっと重要なことに、多くの命を救うことができる」とIntegrativeOncology-Essentials.comの創始者であるラウェンダ博士は述べた。

「ピニョーネらの報告、そしてそれ以外の報告にも私は影響を受け、出血性合併症のリスクが最小の患者に毎日低用量アスピリンを服用することを検討するよう、統合的がんの推奨をしている」とラウェンダ博士は結論付けた。

男性も女性も、どんなアスピリン療法レジメンでも開始する前に、主治医とリスクとベネフィットを徹底的に話し合うこと。

本研究から得られた知見は、ジャーナル・オブ・ジェネラル・インターナル・メディシン(Journal of General Internal Medicine)6月号で発表された。

本研究には、パートナーシップ・フォー・プリベンション(Partnership for Prevention)、国立心肺血液研究所(National Heart, Lung and Blood Institute)、国立がん研究所(National Cancer Institute)から資金提供を受けた。

著者のうち2人は、製薬、バイオテクノロジー、医療機器/診断装置メーカーから資金を得て心血管疾患などの疾患に対する成績調査を行う、委託研究会社のRTIヘルス・ソリューションズ(RTI Health Solutions)の従業員である。


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