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2008-06-04
ソース(記事原文):ロイターヘルス
病的賭博者に薬が有用なことが明らかに
(ロイターヘルス)―病的賭博者を対象とした試験において彼らにナルトレキソンを投与したところ、賭博をしたいという衝動や賭博に関連した行動が軽減した。ナルトレキソンはアルコール依存症や薬物依存症の治療に頻繁に使用される薬である。
ナルトレキソンを投与した病的賭博者のうち、40%近くは少なくとも1か月間すべての賭博を控えることができた。有効成分を含有していないプラセボを投与した病的賭博者では、同様の節制が認められたのはわずか10.5%であったことが、ミネソタ大学(the University of Minnesota)(ミネアポリス)のジョンE.グラント医師(Dr. Jon E. Grant)らによってJournal of Clinical Psychiatry誌に発表された。
被験者は14歳から59歳までとし、毎週6時間から32時間は賭博を行い、さらに病的賭博症の診断基準を満たしている人とした。被験者のほとんどがうつ病の症状を報告し、約5分の1の者は不安障害を抱えていると述べたが、その時点で双極性障害、精神障害、薬物乱用が認められた者はいなかった。
研究者らは、ナルトレキソン50mg群、100mg群、150mg群のいずれかに男女58例を無作為に割り付けて、各用量を18週間連日投与した。別の19例にはプラセボを投与した。
前述のようにナルトレキソンを投与した被験者は、プラセボを投与した被験者よりも賭博を控える傾向が非常に強かった。さらにナルトレキソンを50mg投与した場合と、100mg、150mgを投与した場合の効果は同等であった。
プラセボを投与した被験者と比較すると、ナルトレキソンを投与した被験者は賭博の思考や衝動の報告が少なく、また自身の賭博をしたいという衝動をうまく抑えることができたと述べた。これらの結果は、試験を完了した被験者全49例の解析と、男女間の比較によって得られた。
研究者らは、4カ月から5カ月間のナルトレキソンの投与は安全で、忍容性が良好であり、病的賭博症の症状コントロールに有用であると結論付けている。
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