糖尿病 - このカテゴリーに関連するニュース・情報

下記の内容は、当サイトがWeb上の英語で書かれたニュースや記事を独自に訳したものであり、当サイトはその内容、翻訳の正確性に関して一切免責とさせて頂きます。この点をご理解の上、参考になさってください。また、この翻訳文の無断利用はお控え下さい。

2011-03-30

ソース(記事原文):BBCニュース

肝疾患による死亡が「糖尿病患者に多い」

2011年3月30日

糖尿病者では、糖尿病でない人に比べて、肝疾患による死亡率が70%高いことが、新たな研究で示された。

糖尿病が、一部の肝疾患リスクを上昇させることは既に知られている。血糖コントロールが適切に行われないため、肝疾患リスクが上昇するのである。

肝疾患は肝臓の瘢痕化(肝硬変)やがんにつながることもある。

この研究は、エジンバラの研究者らが、35歳-84歳の患者における2007年までの6年間分の診療録を解析したものである。

同研究者らは、肝疾患で死亡した糖尿病者1,267人と非糖尿病者10,100人を比較した。

その結果、肝がんで死亡したのは、糖尿病者の4人に約1人(24%)であったのに対し、非糖尿病者では10人に1人(9%)であった。

一方、アルコール性肝疾患による死亡は、糖尿病者(38%)と比べ、非糖尿病者(63%)で多かった。

糖尿病患者は、アルコールを飲み過ぎないように助言されているが、これはアルコールが血糖値に影響を与える可能性があることと、体重増加のリスクがあることからである。

エジンバラ大学(Edinburgh University)のサラ・ワイルド(Sarah Wild)博士は、「非アルコール性脂肪性肝疾患は、近年急増しているが、特に糖尿病者でその傾向が強い」と述べた。

「主なリスク因子は過体重であり、これは2型糖尿病の重要なリスク因子でもある」

「非アルコール性脂肪性肝疾患により肝硬変リスクが増加し、続いて肝がんリスクが上昇する」

「健康的な生活習慣によりこのリスクは低下する。治療選択肢は限られているので予防が特に重要となる」

本研究は、金曜日まで行われていた英国糖尿病協会(Diabetes UK)の年次総会で発表された。

英国糖尿病協会の研究責任者イアン・フレイム(Iain Frame)博士は、「先行研究では糖尿病と肝疾患の関連が見出されており、本研究はその知識を広めるものである」と語った。

「この合併症を予防する新たな方法を発見するためには、糖尿病が肝臓へ及ぼす影響の仕組みについて、さらなる研究が今後必要となる」