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2016-10-12
ソース(記事原文):News-Medical.Net
一般遺伝子多型を持つ高齢者で、葉酸の過剰摂取が
末梢神経障害のリスクを上昇させる可能性
【News-Medical.Net】(2016年10月12日)
葉酸(ビタミンB9)の過剰摂取は、一般遺伝子変異を持つ高齢者の神経損傷障害リスクの上昇と関係している。人種や民族の背景による違いはあるが、アメリカ人の6人に1人が、ビタミンB12 輸送たんぱく質をコードする遺伝子であるTCN2の中に2つの遺伝子変異を持っていると推測されている。またこれらの人の中では、例え正常量のB12を摂取していても、TCN2変異(GGと呼ばれる)がB12欠乏状態に導くことがある。
タフツ大学ジャン・メイヤーUSDA高齢関連ヒト栄養研調査センター(USDA HNRCA)の科学者たちによる研究チームが主導した、60歳以上の成人171人による疫学研究において、TCN2のGG変異を持つ人は、一般にビタミンB12欠乏と関連している神経障害である末梢神経障害に対し、そうでない人よりも3倍かかりやすい可能性があることが発見された。
推奨栄養所要量(RDA)である1日800マイクログラムの2倍以上の葉酸を摂取している人に関する研究主題で、GG変異を持つ人ではそうでない人と比較してオッズが7倍であった。また1日800マイクログラム未満の葉酸を摂取する人では、オッズ比に明確な違いがないことを研究チームは発見した。
この結果は、10月12日付の『米国臨床栄養ジャーナル』誌で発表された。
「TCN2変異の患者数や、また50歳以上のアメリカ人の1日の葉酸平均摂取量が既にRDAの2倍以上であることから、私たちの発見は、高齢のアメリカ人の大部分と関係がある可能性を明らかにしていると確信しています」と語るのは、USDA HNRCAにあるビタミン代謝研究所の科学者であり、この研究の上級研究著者であるリジ・ポール博士。「私たちのデータは、高齢者は推奨量に近い量の葉酸取り続けるべきであり、サプリではなく栄養バランスの取れた食事から摂取するよう示唆しているのです」。
高齢者は胃酸産生の減少や薬剤の使用などにより食べ物からのビタミン吸収が阻害されるため、特にビタミンB12欠乏のリスクにある。B12の長期にわたる欠乏は、貧血をはじめ、協調不足、虚弱、疼痛、ヒリヒリ感、足や手のしびれを特徴とする末梢神経系への損傷である末梢神経障害などの症状を引き起こす。
葉酸の摂取は、食物に含まれる天然の葉酸および、葉酸が強化された食べ物やサプリの合成葉酸のいずれにおいても、ビタミンB12欠乏による貧血を軽減することが知られている。しかしながら過去に行なわれた研究で、葉酸の過剰摂取は高齢者での末梢神経障害を含む関連神経障害を潜在的に悪化させるかもしれないことがわかっている。新しい研究結果はこの新しい観察結果を裏付け、高齢者は葉酸摂取、特にサプリメントや強化食品からの摂取に注意を払うべきであると示唆している。
「葉酸は必須ビタミンであり、誰でも摂取する必要があります。しかし特定の状況においては、多くの量の葉酸を摂取することは有害である場合もあります」と、タフツ大学のフリードマン栄養科学政策研究所の生化学分子栄養課程で博士課程の学生時にこの研究を行ない、またUSDA HNRCAビタミン代謝研究所の一員であるハタイラット・サワエングスリ博士は語る。「ビタミンとミネラルは、多過ぎず、また少な過ぎず、適量を摂取すべきなのです」。
この研究の意図では、高用量の葉酸摂取が末梢神経障害リスクの上昇と関係していることの、原因と結果の関連性を決めつけることはできず、それを直接の原因として特定することはできない、と著者たちは警告している。TCN2変異の患者数は民族的背景で異なるが、それがTCN2変異と末梢神経障害の間に観察された関係に影響を与えているかどうかについては、この研究では発見できなかった。さらにサンプル規模を拡大した場合、この結果の正確さが変わる可能性がある。末梢神経障害に対するオッズ比は、この研究の総治験対象集団171人のうちGG変異を伴う31人を基準に算出されている。
しかしこの研究結果は、低量および高量の葉酸摂取のいずれにおいても負の健康転帰と関係する可能性があることを、今までの証拠に追加した。以前の研究でポール博士とその同僚は、過剰な葉酸摂取がヒト染色体保護構造の不足と関係しており、また年老いたマウスにおいて、ウイルスに影響された細胞を破壊する免疫系統の能力が低下する可能性があることを発見した。
妊娠女性の葉酸摂取欠乏は、二分脊椎や神経管欠損などの出生異常を起こすことがあり、米国科学工学医学アカデミーの食品栄養委員会は、出産適齢期のすべての女性はRDA(400マイクログラム)、妊娠中の場合は600マイクログラムの葉酸摂取を推奨している。
国立衛生研究所栄養補助食品室によると、アメリカ人の約35パーセントが葉酸のサプリメントを服用している。あるグループでは、特に50歳以上の人が葉酸の過剰摂取のリスクにある。米国連邦政府の「米国人のための食生活ガイドライン」では、栄養は食べ物から摂取するのがいちばんよいと提言している。
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