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2005-11-28
ソース(記事原文):BBCニュース
薬の服用に子供用ストローが大活躍
2005年11月28日
ドイツに本社を置く製薬会社が、子供向けの薬用ストローを開発したと発表した。
このストローには抗生物質が塗ってある。この抗生物質は無味であるため、口に運ばれる飲み物の中に薬が含まれていても子供は気付かない。
コーラを含め、クラロシップは様々な飲み物に使用できる。ストローにはフィルターが付いており、ストローに付着している抗生物質の服用が完了すると、フィルターがそれを教えてくれる。
毎年、国営医療サービスから数多くの医薬品が支給されているが、そのうち何百万ポンド相当の医薬品は、一度も使用されることはない。
用法・用量・服用期間を守る
薬が使用されないという事の背景には、ただ単に薬が不快感を与えるため、患者が薬を服用したがらないという理由がある。
特に子供を持つ親にとっては、子供に苦い薬を飲ませるのは容易ではない。
Grunenthal社により開発されたクラロシップは、この問題を解決するために作られた。
このストローは、熱い飲み物と冷たい飲み物の両方に使用することができる。
このストローに適さない飲み物は、搾りたてのオレンジジュースの様な果肉入りのジュースだけである。
顆粒状の薬(クラリスロマイシン)を包む味のない膜は、胃の中で溶けるようにできている。
もし子供が飲み物をすぐに飲みこまずにいると、その膜が口の中で溶けてしまい、子供の飲み物に苦みを与えてしまう可能性もある。
それ故、ストローに塗ってある薬を全て服用するには、このストローを使って一度にコップ半分の飲み物を飲むよう子供に指示するのが望ましい。
ロンドンのGreat Ormond Street Hospital for Childrenの小児感染症科コンサルタントVas Novelli博士は「このストローを用いることで子供達が薬の用量・用法を守り、治療が完了するまで薬を服用するのであれば、このストローは病気の治療に役立つ」と述べた。
Royal Pharmaceutical SocietyのDavid Pruce氏は、「特にスプーンを用いて子供に薬を飲ませるのは難しい」と述べた。
「もっと楽に子供に薬を飲ませる方法があるのであれば、それ使うのが好ましい」
Pruce氏は、感染症再発リスクを抑えるには医師が指示した用法・用量と服用期間を守ることが大切だと述べた。
「服用期間の終わりに近づくにつれて子供に薬を飲ませるのは難しくなる。子供の体調が回復し、薬を飲もうという意識が薄れてくるからだ。しかし、子供が薬を嫌がっても親は根気よく子供に薬を飲ませなければいけない」とPruce氏は述べた。