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2011-11-28

ソース(記事原文):ニュース・ジャーナル

鎮痛効果のある一般的な薬

ニュース・ジャーナル(2011年11月28日)― ヨン・ツァイ博士(Dr. YONG TSAI)著(疼痛管理)

18世紀のイギリスでは、柳の樹皮からサリチル酸と呼ばれる成分を抽出して、関節炎の痛みの治療に使用していました。このサリチル酸から初の関節炎特効薬として発見されたアセチルサリチル酸は、現在、アスピリンとして知られています。

アスピリンは、痛み、腫れ、圧痛の原因となる炎症性物質の産生を抑えます。体内ではシクロオキシゲナーゼという酵素によってプロスタグランジンが作られますが、イブプロフェンやナプロキセンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、この酵素を阻害するというアスピリンの能力と似た働きをします。アスピリンやNSAIDsは、炎症で重要な役割を果たす化学物質のプロスタグランジン産生量を減らすことで、炎症に伴う痛み、腫れ、圧痛を抑えることができるのです。

アスピリンやNSAIDsには、痛みの軽減(鎮痛)と炎症の緩和(消炎)という2つの基本的性質があるため、用量は症状とその程度によって決まります。例えば、痛みの軽減には低用量のアスピリンやNSAIDsで十分ですが、炎症の緩和には高用量が必要になります。変形性関節炎やその他の慢性痛であれば、炎症はまれか、またはごく軽微なため、アドビル(Advil)(モートリン(Motrin))、アリーブ(Aleve)(ナプロキセン)、またはその他のNSAIDsによって最適な効果を得るには、低用量で十分です。一方、リウマチ性、通風性、およびその他の炎症性関節炎に伴って生じる強い炎症が服用理由の場合には、比較的高用量の処方が必要になります。

アスピリンと比較して、NSAIDsの主な利点は、効力が強いことと、半減期が長いことです。アスピリンよりもNSAIDsのほうが服用回数は少なくて済む場合があり、またNSAIDsのほうが消化器系の副作用もあまり起きません。すべてのNSAIDsの働き方は基本的に同じですが、その作用は同一ではありません。特定のNSAIDに対して、すべての人が同じように反応するわけでもありません。

アセトアミノフェン(タイレノール(Tylenol))については、プロスタグランジンの阻害能力がないため、炎症の治療には効果的ではありません。代わりに、この薬は脳内での痛みの知覚を妨げることで作用し、熱を下げることができます。タイレノールの鎮痛作用は、低用量のアスピリンやNSAIDsのそれと似ています。この薬はNSAIDsと同様の副作用を引き起こさないため、特に胃炎、消化性潰瘍、または腎障害の患者における変形性関節炎の軽い痛みやその他慢性痛の治療に適しています。タイレノールには肝毒性の可能性があることから、1日に3グラム以上服用すべきではありません。これは、1日量として、レギュラーのタイレノール12錠、エクストラ・ストレングス6錠、関節炎用のタイレノール4.5錠に相当します。必要な場合には、低用量のNSAIDsとタイレノールを併用して、さらなる鎮痛効果を得ることが可能です。

そのほかにも、さまざまな種類の痛みの治療用として利用可能な薬がいくつかあります。それらの役割、用量、副作用は異なる可能性がありますが、そうした薬はすべて、単独でまたは可能な場合には併用することで、痛みの軽減をある程度助けます。大切なのは、どの薬を、どの用量で、そしてどのようなスケジュールで服用するのが自分にとってベストなのか、かかりつけ医と相談して決めることです。

ヨンH.ツァイ博士は、リウマチ学、アレルギー・臨床免疫学の有資格者で、1993年からこの領域の診療を行っています。質問はツァイ博士宛てにaccent@news-jrnl.comまでお送りください。博士のウェブサイトarthritis-allergy.netをチェックすることもできます。


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