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2014-08-12
ソース(記事原文):2ミニット・メディスン
関節手術中のトラネキサム酸が輸血の必要性を低減するかもしれない
2ミニット・メディスン(2014年8月12日) ―
1.人工股関節および膝関節全置換術中にトラネキサム酸を投与した患者は、輸血率が低かった。
2.トラネキサム酸の使用は、より短い入院期間とより低い病院費用に関連していた。
エビデンス評価レベル:2(良い)
研究の概要:整形外科手術後の周術期の失血と輸血は、合併症の懸念があるがそれに対しさまざまな予防戦略が存在している。薬理学的なアプローチの一つはトラネキサム酸の使用である。トラネキサム酸は、プラスミノーゲンのフィブリン結合を減少させることによって血栓の分解を阻害する抗線維素溶解薬である。この研究は、整形外科手術中にトラネキサム酸を使用する有効性と安全性を決定するために行った。2006年から2012年の間に米国の病院で人工股関節または膝関節全置換術を受けた患者を調査した。この期間、周術期のトラネキサム酸使用はほぼ0%から11%以上に増大した。トラネキサム酸を投与した患者は、トラネキサム酸を投与していない患者と比較して、輸血、血栓塞栓性合併症、急性腎不全、複合合併症の率が有意に低かった。さらなる統計解析は、トラネキサム酸が合併症発生率を増大させずに輸血の必要性を69%減少させたことを示した。
トラネキサム酸の有効性を確認したこれまでの研究は、まれな合併症に関する安全性の問題を検討するには規模が小さすぎたので、この研究の主な強みは大きなサンプルサイズである。また、実世界の慣習を反映した母集団ベースの解析として高度な外的妥当性をもたせた設計であった。限界には、輸血用のトリガーを決定する詳細な臨床情報、残差交絡、そして患者の入院期間中にのみに発生した合併症の研究の欠如が含まれる。
詳細[後ろ向きコホート]:この研究は、プレミア・パースペクティブ(Premier Perspective)データベース内の、2006年から2012年の間に米国の510の病院において股関節または膝関節全置換術を受けた87万以上の患者の遡及的母集団ベースの解析であった。著者らは、トラネキサム酸を投与していない患者と比較して、手術の日にトラネキサムを投与した患者が、同種または自己血輸血(7.7%vs.20.1%、P <0.001)、血栓塞栓性合併症(0.6%vs. 0.8%、P = 0.0057)、脳血管イベント、心筋梗塞などの複合合併症、院内死亡率(1.9%vs.2.6%、p <0.001)、そして集中治療ユニットへの入院(3.1%vs.7.5%、p <0.001)の率が低かったことを確認した。また、入院費用はトラネキサム酸投与群の方が少なかった(14,890ドルvs. 15,110ドル、P <0.001)。多変量ロジスティック回帰モデルは、トラネキサム酸の使用が血栓塞栓性合併症、急性腎不全、複合合併症、集中治療室への入院の有意なリスク増大とは関連せず、輸血の必要性の最大69%の減少と関連していたことを実証した(オッズ比は投与カテゴリーに応じて0.31から0.38に変動)。特に、2000mgのトラネキサム酸が最大の有効性および安全性プロファイルを有することが見出された。さらに著者らは、トラネキサム酸を投与した患者5,486人をトラネキサム酸を投与しなかった対照群とマッチングした傾向スコア分析を行い、見出した結果で、合併症のリスクを増加させることなく輸血の必要性を減らすトラネキサム酸の有効性を確認した。
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