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2014-03-28

ソース(記事原文):リウマチ学アップデート

骨関節炎の疼痛と炎症にメトトレキサートが有用:研究報告

リウマチ学アップデート(2014年3月28日) ― ニコラ・ガレット(Nicola Garrett)著

メトトレキサートが変形性関節症の痛みと炎症を抑制するのに役立つとみられることが、新たな研究で示唆されている。

滑膜炎の臨床所見のある変形性膝関節炎患者144人を対象とした無作為化試験で、疼痛・滑膜炎の軽減や、身体機能の向上において、プラセボよりもメトトレキサートの方が優れていることが明らかにされた。

エジプトのリウマチ専門医らの報告によると、メトトレキサート25 mg/週を28週間投与した患者は、膝関節痛(視覚的アナログスケール)、身体機能(WOMAC)、日常生活スコア(ADL)において有意な改善がみられた。

さらに、メトトレキサート治療群では臨床的に意義のある滑膜炎の軽減がみられたことを、著者らが確認した。

研究結果から、関節リウマチの滑膜炎症に見られる一部の病理学的変化が、骨関節炎でも認められることが示唆された、と同氏らは述べている。

したがって、骨関節炎の炎症性表現型にみられたメトトレキサートへの鎮痛作用は、滑膜に対する抗炎症作用を介したものである可能性が高い。

リウマチ学会誌(Annals of the Rheumatic Diseases)に掲載された著者らの報告によると、「特に著しい」改善が治療群のWOMACスコアでみられた。

「身体機能の結果を判断する場合、骨関節炎の進行性の性質に留意する必要がある。WOMACスコアの改善、もしくは身体機能測定値の安定でも、治療成功ということになる」と同氏らは記している。

本来、これは骨関節炎患者にメトトレキサートを使用することを理由づけるものと考えられるが、追跡調査時にプラセボ投与患者にも改善がみられた点は注目に値する、と補足した。

研究著者らによると、以上の結果から、メトトレキサートが疼痛および機能を改善させるということは、二重の有益性を有する可能性のあることが示されている。双方ともQOL向上につながる改善である。

「疼痛管理を最適に調節しながら、鎮痛剤の使用を減らすことを目的として、変形性膝関節炎の特定部分集団における管理にメトトレキサートを加えることは効果的で望ましいと考えられる」と同氏らは結論付けている。


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