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2013-06-14
ソース(記事原文):癌ネットワーク
高齢のCML患者にイマチニブの間欠療法が有望
癌ネットワーク(2013年6月14日)― デイヴ・レビタン(Dave Levitan)著
ある第II相試験において、慢性骨髄性白血病(CML)の高齢患者に対するイマチニブ治療を代替スケジュールで行ったところ、イマチニブ服用の必要回数を減らす有効な方法となりうることが分かった。イマチニブの1カ月服用と1カ月休薬を繰り返すこの治療スケジュールは、残存病変のマーカーには影響を与えるが、全生存率および無増悪生存率には影響しないようであった。
「イマチニブを標準用量の400 mg/日で使用すれば、患者の80~90%が8年目でも生存している。ただし、治療を中止しても分子遺伝学的に再発しない患者はごく一部(約5%)に限られている」。イタリア、ブレシア大学(University of Brescia)のドメニコ・ルッソMD(Domenico Russo, MD)率いる研究者らは、ジャーナル『ブラッド(Blood)』の紙版に先行するオンライン版(5月15日付)でそう述べている。「このように、治療に反応する患者の大部分は、標準用量で治療を無期限に継続する運命にある」。治療に伴い生じる服薬遵守や毒性の問題に対処するため、ルッソ博士らは1群第II相INTERIM(インテリム)試験を実施して、65歳以上の患者を対象にイマチニブの1カ月服用・1カ月休薬スケジュールを検討した(スケジュールの交代をまずは1週間ごと、次は2週間ごとにして、新しいスケジュールに徐々に慣れさせた)。
被験者は全員がイマチニブをすでに2年以上服用しており、細胞遺伝学的完全寛解を達成して安定した状態にある患者で、計76名が試験に組み入れられた。試験参加時点での治療期間の中央値は60カ月で、この研究者らによれば「年齢や長期にわたる治療にもかかわらず」81%が用量400 mgを服用していた。
13例(17%)で細胞遺伝学的寛解および分子遺伝学的寛解が消失したが、標準のイマチニブ継続治療を再開したところ、追跡不能となった1例を除く全員が再び細胞遺伝学的寛解、分子遺伝学的寛解を達成した。13例中6例は最初の12カ月の間に寛解が消失し、残り7例は13カ月目~27カ月目の間に寛解が消失した。別の14例では分子遺伝学的大寛解のみが消失したが、そのうち9例はイマチニブ継続治療を再開したところ再び寛解を達成した。
CMLの移行期または急性転化期に進行した被験者はいなかったものの、試験期間中に2名が死亡し、死因は1名が急性心筋梗塞、もう1名が頭蓋内出血であった。推定無増悪生存率は12カ月時点で100%、48カ月時点で96%であった。報告された毒性はすべて、患者の試験登録時にはすでにみられたものであり、治療スケジュールの「服用」月に新たな、またはより重度の有害事象を報告した患者はいなかった。
「寛解を達成し状態が安定した最もふさわしい患者であれば間欠療法を提供できると、研究結果から明確に結論付けることはできない。ただしこの結果は、代替となる治療方針への道を開くものであり、十分に深い分子遺伝学的寛解を得られない患者でさえもその対象となる」と、研究者らは結んでいる。
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