アレルギー（花粉症・鼻炎） - このカテゴリーに関連するニュース・情報
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2008-01-01
ソース（記事原文）：スイート・ルーシーズ
あなたはイヌアレルギーですか？
ヒトのペットアレルギー（1997-2008）
飼いイヌに対するアレルギーがありますか？
あります！生まれてこのかたずっと犬が大好きでした。でも喘息や他のアレルギーがたくさんあって、最悪なのはイヌアレルギーだということなんです！幸い、無毛犬種なら、有毛犬種に比べればなんとかなるとわかりました。それにアメリカンヘアレステリアは皮膚も柔らかくて飼うのに一番いい犬種のように思えます。
低アレルギー誘発犬種なんですか？
本当の意味でアレルギーを起こさない（アレルギーを誘発しない）犬種はありません。どのイヌもフケ（皮膚の角質細胞が剥がれ落ちたもの）や唾液、尿を産生するからです。イヌのフケや唾液、それに尿に対してさえもアレルギーが起きることがあります。イヌはたいてい外で用を足しますから尿はそれほど問題ではありません。ペットの毛自体はアレルゲンではありませんが、フケやほこり、そして花粉が絡みつきます。低アレルギー誘発性（アレルギーを誘発しにくい）という言葉は通常、敏感肌を刺激しにくいスキンケア用品に使います。
ペットアレルギーのある方は免疫系が過敏で、ペットのフケ、唾液または尿に含まれる無害なタンパク質（アレルゲン）に反応してしまいます。アレルギー誘発性のこれらのタンパク質は、鼻閉、くしゃみ、かゆみ、涙目、皮疹、頭痛、疲労、咳、息切れ、喘鳴、そして重い喘息発作を起こす恐れがあります。5分から30分以内に起こることもありますし、遅延反応としてずっと後に起こることもあります。ペットアレルギー患者の証言によりますと、すべてのイヌにアレルギーを起こす場合と、特定の犬種だけに起こす場合があります。
他の犬種と比べて、フケの産生が少ないと思われる犬種はあります。軽度のイヌアレルギーの方は適切な環境的防除（下記参照）をすれば、こういう「低フケ産生」犬種の中には耐えられる犬種があることが多いです。これらの「低フケ産生」犬種を低アレルギー誘発性とか、低アレルギー性とか、アレルギー患者に優しい、という言い方をすることがあります。
でも絶対大丈夫という保証はありませんから気をつけてください！ヒトのペットアレルギーには大きなばらつきがあります。最善の環境的防除を行っていても、重いペットアレルギー患者はどんな犬種であっても耐えられないかもしれません。
「低フケ産生」犬種についての情報は、アレルギー患者のための犬種のページをご覧ください。
アレルギー反応は何が原因ですか？─ペットですか、他のものですか？
そのアレルギー反応は、本当に飼っているイヌに対するアレルギーですか、それとも他のものに対してですか？米国喘息アレルギー財団（Asthma and Allergy Foundation of America）の助言は次の通りです。「ご家庭のペットがご自身の生活の質に影響を及ぼしているか調べるために、少なくとも2か月間家から離して、毎週、ご自宅を徹底的に掃除なさってください。2ヵ月たって、やはりペットと暮らしたいという場合は連れ戻します。症状の変化を評価した上で、現在のアレルギー症状とペットを飼うことを天秤にかけてください」
この時期には、ご自宅を頻繁に、しかも隅々まで掃除することが大事です。なぜなら、動物性アレルゲンが粘着性で、壁、衣類、その他の物の表面に固着するからです。ペットが使うものをすべてご自宅から出して、壁を含むあらゆるものの表面に掃除機をかけるか洗うかしてください。絨毯は捨てるか蒸気清浄します。動物性アレルゲンの作用は長期間持続します。ご自宅からペットのアレルゲンを完全になくすには何か月も、それどころか何年もかかります。これらの小さい、目に見えない粒子は空気中にも長期間浮遊しています。ですから窓を開けて、ご自宅の空気をすっかり入れ替えることが大切なのです。毛や羽毛の生えたペットを飼っている人がペットのアレルゲンを衣類に付けて、お宅に持ちこむこともあります。
イヌを飼いたいですか？─アレルギーがあるか調べましょう
ご注意ください！もしお子さんにイヌアレルギーがあるなら、イヌを飼う前によく考えてください。ただイヌを飼うということに、お子さんがひどいアレルギー反応で苦しむ危険を冒すほどの価値があるでしょうか？それを言うなら、大好きなペットを飼うのをあきらめなければいけないようなことになったら、これもお子さんにとってはひどく辛いことです。そういうことはよくあります！
理想的な選択はもちろん、イヌを飼わないことです。健康を害する危険を冒してでもとにかくイヌを飼おうというなら、最初の一歩は「低フケ産生」犬種を調べ、ご家族や生活様式に合うものを見つけることです。そして次に、評判の良いブリーダーや犬種保存会を探す番です。
ブリーダーのお宅を訪ねて、ご自身のアレルギーのことを話します。たくさん質問してできるだけ長時間滞在しましょう。イヌを抱きしめてキスをして、ご自身の鼻を毛にこすりつけます。そしてイヌが暮らしている部屋の空気を吸いましょう。素肌、特に感受性が高い首（勇気があればの話です）や腕の内側の皮膚をイヌになめさせます。フケと唾液の両方に対するアレルギー反応を調べるといいでしょう。こうすればその犬種に対する現在のアレルギー反応を評価するのに役立ちます。
1つの犬種だけを育成しているブリーダーを選んでください。数種類の犬種のアレルゲンが混ざったお宅は訪問しないほうがいいです。訪問するブリーダーは1日1軒だけか、いっそのこと週に1軒にしましょう。同じ日に数軒のブリーダーを訪ねると、アレルギー反応の結果が断定できなくなってしまいます。例えば、2軒目のブリーダー訪問中にアレルギー反応が出ても、それは1軒目の訪問時に起きたアレルギーの遅延反応で、2軒目の犬種に対するアレルギーではないこともありえます。
飼うことを検討している犬種のイヌを、数日とか数週間借りることもできるかもしれません。でもおぼえておいてください。動物アレルギーは発症するまでに2年以上かかる場合もあります！
希少犬種に関心がありますか？─遠隔アレルギー検査をお試しください。
希少犬種にご興味がおありで、お住まいの地域にブリーダーがいない場合は、Ｔシャツか枕カバーで遠隔アレルギー検査をすることができます。もちろん、ご自身で直接ブリーダーを訪ねる場合に比べれば正確さは劣りますが、それでも第一歩として行うのにはいい検査です。シャツに付いたフケに実際に反応したら、その犬種は明らかに適していません。イヌのフケないし唾液にアレルギー反応が起きなければ、今度は直接接触してアレルギー検査をすることでこの犬種についてさらに調べられてはいかがでしょう。
シャツ1枚法─ブリーダーの同意を得た上でＴシャツを郵送してイヌの「フケを付けて」もらってください。Ｔシャツを返送してもらい、「フケの付いた」側が皮膚に接するように着ます。
シャツ2枚法─ブリーダーの中にはシャツ2枚法を好まれる方がいます。これは、遠隔アレルギー検査というよりも「盲検」アレルギー検査に近いです。違うＴシャツを2枚、ブリーダーに送ります。往復分の送料を負担しましょう。2着のTシャツのうち1着の上にイヌを横たわらせ「フケをつけて」もらいます。次に、ブリーダーはシャツを別々のジップロックバッグ（ziploc：ジッパーの付いたビニール袋）に入れて、返送します。どちらのシャツにイヌのフケがついているかわからない状態で、シャツを別々の日に着てアレルギー反応が出るかどうか調べましょう。両方のシャツを着た後で、どちらのシャツにフケがついていたかブリーダーに尋ねれば、検査結果を確認できます。
枕カバー法─Ｔシャツの代わりに枕カバーを使って遠隔アレルギー検査をすることもできます。フケと唾液に的を絞ったアレルギー検査をしたいのであれば、枕カバー2枚をブリーダーに送ってください。1枚はしばらくイヌの寝床の毛布替わりに使って「フケをつけて」もらいます。もし、ものすごく勇気があるなら、ブリーダーに頼んでイヌの唾液を綿棒に取り、もう1枚の枕カバーにこすりつけてもらいましょう。枕カバーの代わりにティッシューやハンカチを使うこともできます。これを枕の上か近くに置いて眠ります。乾燥した唾液を使う検査にどれくらい信頼がおけるかわかりませんが、ブリーダーの中にはこの方法を使う人がいます。
アメリカン・ヘアレス・テリア（AHT）のアレルギー検査の連絡窓口は、このウェブサイトのAHTリンクページの、ドッグクラブAHTAリンクをご覧ください。AHTの飼い主でアレルギーのある方からのご意見はAHTとアレルギーページ（AHTs & Allergies）に掲載されています。
A: 環境的防除－絶対してください！
1. イヌを寝室に入れない
* ベッドはもちろん寝室自体にイヌを入れません。
* 少なくとも1つはイヌを入れない部屋を作ることが大切です。他の部屋よりきれいで、フケが少ししか浮遊していない空気が吸えます。
* 残念なことに、セントラルHEPA空気清浄機（central HEPA air cleaner）を使わずに、強制空気加熱とエアコンを使用すると、余計にアレルゲンをまき散らす事になってしまいます。
2. HEPA空気清浄機を使用する
* 私は、HEPA室内空気洗浄機（アレルギー製品のページ参照）を寝室すべて（イヌは入れません）と居間（イヌも入れます）で使っています。
* 私の家のセントラルヒーティングシステムには静電エアーフィルターが付けられており、家中に届く空気を浄化するのに役立っています。
* セントラルHEPA空気清浄機が理想ですが、お持ちでない場合は持ち運びできる室内空気清浄器でも、ないよりははるかにましです。
* HEPA空気清浄機は、喘息患者とペットアレルギー患者に本当に効果があります。
* さらに、安価な使い切りのアレルゲンエアーフィルターも使用できます。ほこり、煙、スモッグ粒子などの顕微鏡レベルのアレルゲン、それにカビの胞子やペットのフケなどの大型のアレルゲンを捕獲してくれます。
* ご自宅の空気口をフィルターや、チーズクロス（ゆるく編んだ綿ガーゼ）で覆ってみてもいいでしょう。
3. ベビーゲートを使う
* 私はベビーゲートを使って（アレルギー製品のページで推奨されています）イヌが1階に留まり、2階の寝室に上がってこられないようにしています。
4. 床全面に絨毯を敷かない
* 犬が過ごす全ての部屋には何も敷かれておらず、洗えるようになっています。
* 床全面に絨毯を敷くとフケが溜まり、清潔に保つのが困難です。
5. イヌを頻繁に入浴させる
* 私は自分が飼っているイヌを頻繁に入浴させますが無毛犬種なのであっという間です。
* 低刺激のイヌ用シャンプーには、乾燥肌を防ぐ効果があります。
* 入浴させると毛に付いたアレルゲンの量を大幅に減らすことができます。
* 1999年に行われたアレルギー研究は週2回の入浴を推奨しています。
* ご自身のペットが有毛犬種でグルーミングをしなければいけないときは、戸外でマスクをしてブラッシングしてください。
6. イヌの皮膚を健康に保つ
* 皮膚炎になると、たいていフケが増えます。
7. イヌの寝床、服、ぬいぐるみを頻繁に洗う
* 私は、イヌの寝具、クッションカバー、犬用シャツ、ぬいぐるみはすべて低刺激の無香料洗剤で頻繁に洗っています。
* ハードプラスチック製のイヌ用ベッドであるペルラ（Perla）がおすすめです（イヌ用ベッド参照）。これは耐久性があり、安価、そしてイヌのどんなフケも簡単に拭き取れます。24インチのベッドに対して標準サイズのヒト用枕をクッション替わりに使っています。枕は抗アレルギー枕カバー（アレルギー製品参照）と通常の枕カバーでくるみ、両方とも頻繁に洗います。枕から「イヌのにおい」がするようになったら、そのまま捨てて、新しいものを3ドルから5ドルで買います。
* イヌが使うものを抗アレルギー洗剤で洗ってみるのもいいでしょう。
8. 布の代わりに革張りの家具を使う
* 居間の革張りのソファーをシーツでくるみ、イヌのフケが溜まらないようにしています。シーツは頻繁に洗いますので、イヌがソファーに乗っても構いません。
* 革はアレルギー患者にとって理想的なソファーの素材です。
* ソファーにスリップカバー（アレルギー製品参照）をかければ見栄えがよくなります。
9. イヌには上がらせない専用のいすを用意する
* 居間には私の指定席があります。
* 居心地の良い椅子で、イヌには上がらせません。でも他の家族が座るソファーには上がらせます。
* イヌのフケとは無縁のいすに腰掛けてテレビを見ていると、持病の喘息にとても効きます。
10. HEPA掃除機（HEPA vacuum cleaner）を頻繁にかける
* 私は、頻繁に掃除機をかけるよう心がけています。
* HEPAフィルターの付いた掃除機（アレルギー製品参照）を持っています。
* 床、家具、窓のブラインド、その他あらゆるものの表面に掃除機をかけます。
11. 家を換気する
* たまに窓を開けて空気中に浮遊しているペットのアレルゲンを外に出します。戸外の花粉数が高いときには開けません。
12. 手を洗う
* イヌをなでたあとは手を洗います。顔を洗うのも効果的です。
* イヌと遊んでいるときには自分の眼や顔に触らないようにしています。
13. 着替える
* イヌをひざに乗せた後は、自分の体に付いたフケを取り除くためにしょっちゅう着替えます。
* 脱いだ服は、そのまま洗濯かごに放り込みます。
14. イヌに服を着せる
* 私は無毛犬種を飼っていますが、服を着せると自分のアレルギーの状態がさらによくなることに気が付きました。
* 暖かい季節には、薄くて涼しく、通気性のいい綿素材の服を着せるようにしています。
* 合成繊維でできた服はイヌが汗をかくので着せてはいけません。イヌが汗をかくとアレルギーが悪化するように思います。
* イヌの服は毎日交換し洗ってください。
15. 車にイヌのフケをできるだけ入れない
* イヌを自分の車に乗せないようにし、車内にイヌのフケのない状態を保つようにしています
* 車が1台しかない場合は、洗えるシーツやペット用毛布でシートをおおったり、ペットを飼っている人の為に考案されたカーシート・プロテクター（アレルギー製品参照）を使うこともできます。これは洗えます。
* 車のシートは革製が理想です。
16. 家の中が散らからないようにする
* 気を付けてはいますが、いつもきちんとはできていません：O）。散らかっているとほこりやフケが溜まりますから家の中が散らからないようにしています。
* ペットのアレルゲンは小さく粘着性なので、あらゆるものの表面に付着します。
17.アレルゲン低減製品
* イヌ用アレルペットD（Allerpet D for Dogs：アレルギー製品参照）溶液を使ったところ、イヌアレルギーが軽減したという報告があります。しかしその一方で全く効果がなかったという人もいます。
* アレルペット溶液はイヌの毛に垂らすものです。
* 絨毯やソファーなどイヌが過ごす場所に抗アレルギー性スプレー（アレルギー製品参照）を使うこともできます。このスプレーはペットのアレルゲンを非活性化させると言われています。
B: 医学的コントロール
アレルギー専門医を受診し、助言を受け薬剤を処方してもらってください。
* 私はイヌを飼うためには、ずっと抗アレルギー薬と喘息薬を処方してもらわなければいけません。
* イヌを含む、さまざまなアレルゲンに対するアレルギー注射（免疫療法）もしてもらいます。
* 現在では、イヌに対する減感作療法はネコに対するものと比べて効果が低いとされています。しかし実験的な研究は、将来アレルギー注射が改良される望みを与えてくれています。
* ご自身のペットアレルギーについてかかりつけのアレルギー専門医にきちんと相談なさってください。ご自身の症状にとって1番いい治療法と維持計画を考案するためにです。
舌下減感作療法（SLIT）
* アレルギードロップ、ないし舌下減感作療法（SLIT）はアレルギー注射に替わる治療法です。アレルギー性喘息や、アレルギー性眼症状・鼻症状を治療するために欧州で長い間使われてきました。アレルゲン抽出物を含むドロップや錠剤を舌の下に置き、その後飲み込むか吐き出すかします。飲み込むほうが効果は高いようです。アレルギー性疾患を治療する上ではアレルギー注射のほうが優れているように思えますが、アレルギー注射を受ける気がない人や受けられない人にとって、SLITはおそらくアレルギー治療の際の重要な選択肢になるでしょう。米国でSLIT治療に対する関心が高まっていますが、まだ米国食品医薬品局（Food and Drug Administration：FDA）の承認を得ていません。FDAが使用を承認するまでは、アレルギー専門医の大多数はおそらくこの種の治療を行いませんし、これに対する治療費に対して保険もききません。
