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2016-02-11
ソース(記事原文):Medical News Today
出産前のアセトアミノフェンの曝露と喘息との関係
【Medical News Today】(2016年2月11日) ― 出産前および幼年期におけるアセトアミノフェンへの曝露が幼児期の喘息の発症と関係している、ということを確かめた最近の研究で、この関係性は薬の使用とは無関係であることも発見した。
オスローのノルウェー公衆衛生研究所によるこの研究は、国際疫学会ジャーナルで発表されている。
別名パラセタモールとして知られているアセトアミノフェンは、もっとも広く使用されている薬のひとつであり、解熱および頭痛、筋肉痛、背部痛、歯痛、坐骨神経痛、関節炎痛を含む痛みの緩和に使用される。主なブランド名としてTylenol、Calpol、Panadolなどがある。
「パラセタモールは妊婦や幼児の間でもっともよく使用されているため、起こり得る副作用を明らかにすることは人々の健康にとって重要なことです」と語るのは、この新研究の筆頭著者であるマリア・マグナス博士。
以前の研究は、妊婦および幼児のアセトアミノフェン曝露が喘息の発症と関連づけられているが、それがこの薬の摂取と無関係であるかどうかは明らかになっていない。
マグナス博士とその同僚は、研究のために「ノルウェー母子コホート調査」を分析した。この調査は、母子合わせて11万4500人を対象としている。
乳幼児期のアセトアミノフェン曝露は、小児喘息とは無関係
研究者たちは、妊娠中のアセトアミノフェン使用の有無によるいくつか条件と、3-7歳の子供の喘息発症の関係性について比較した。
分析では、痛み、発熱、インフルエンザなど妊婦がアセトアミノフェンを服用するもっとも一般的な理由との関係の可能性についても調査した。
その結果、3歳児の5.7%、7歳児の5.1%に喘息があることがわかった。
全体的には、3歳児における喘息は、出産前のアセトアミノフェン曝露および幼児期(0-6ヵ月)におけるアセトアミノフェン服用とは関係がないことがわかった。この結果は、7歳児の喘息においても同じであった。
出産前のアセトアミノフェン曝露および 3 歳児での喘息保有のもっとも強い関連性は、 1 つ以上の理由により母親が薬物を服用したことであった。
別の研究では、母親の妊娠中以外のアセトアミノフェンの服用または父親の薬物使用と子供の喘息との関係性はみられていない。
この新しい研究はこれらの過去の結果を裏付け、またこの結果は潜在的な要因によるものでも薬物を原因とする以外の両親の健康行動によるものでもないという結論を立証している。
結果は現在の推奨の変更を裏付けるものではない
アセトアミノフェンを含む妊娠中の鎮痛薬使用に関する最近の再調査の後、米国食品医薬品局(FDA)は、妊婦は「いかなる処方薬や市販薬を服用する前には、常に医療専門家に相談するべきである」という忠告を変更していない。
新しい研究の著者たちは、自分たちの結果は妊婦のアセトアミノフェン使用についての推奨の変更を裏付けるものではないことを強く強調している
アセトアミノフェンは多くの市販薬や処方薬の有効成分であり、ほかの成分との配合でアレルギーや咳、風邪、インフルエンザ、不眠などの治療薬にも使用されている。
この薬は指示どおりに服用しない場合、重篤な肝臓障害を引き起こすことがある。
1980年代、場合により重篤な肝臓および脳の障害を引き起こすごくまれな病気であるライ症候群とアスピリンの関連性が発覚した後、アセトアミノフェンは子供の鎮痛および解熱の頼みの綱となった。
その一方で、メディカルニュース・トゥデイは最近、チョコレート好きな妊婦にとってうれしいニュースを入手した。それは妊娠中に30グラムのチョコレートを摂取すると、胎児の成長や発展に有益かもしれないということが明らかになった、というものである。
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