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2015-06-06
ソース(記事原文):Cancerconnect.com
初期乳がんにおける再発予防にはタモキシフェンよりもアナストロゾールが有効
【Cancerconnect.com】(2015年6月6日) ― 非浸潤性乳管がん(DCIS)として知られる一般的な乳がんには、タモキシフェンよりもアリミデックス(アナストロゾール)の方がよりよい再発予防効果をもたらす可能性があるようだ。この結果は2015年米国臨床腫瘍学会の年次総会(イリノイ州シカゴ5月29日~6月2日)で発表され、『臨床腫瘍学ジャーナル』に掲載された。
DCISは乳がんの早期段階で、乳管に異常細胞がみられるが胸のほかの組織に拡散していない状態である。一般にマンモグラフィーで発見されることが多く、治療せずに放置しておくと浸潤性乳がんに進行することがある。
10年以上にわたり、主にタモキシフェンがエストロゲン受容体陽性DCISの閉経後女性における再発防止の治療薬として使用されてきたが、タモキシフェンよりも潜在的な効果があるとしてアナストロゾールの存在が浮上している。両剤ともがんの再発を促すエストロゲンの働きを阻害するように働くが、作用機序は異なる。タモキシフェンはエストロゲンががん細胞に接触するのを阻止するのに対し、アナストロゾールは体内でのエストロゲン生成を抑制する。
このほどアメリカにある数ヵ所の研究所の研究者たちは、エストロゲン受容体陽性DCISを持つ閉経後女性のがん再発予防として、アナストロゾールとタモキシフェンを比較した。調査対象は、過去に腫瘍摘出手術および放射線治療を行ない、がんが残存していない3,104人。研究期間は5年で、1日につきアナストロゾール1mgまたはタモキシフェン20mgを投与した。
10年後、いずれの薬も乳がんの再発抑制効果がみられたが、アナストロゾールを服用した患者はタモキシフェン服用患者と比較して再発の発生率が低かった。具体的には、数年後に再発がみられなかったのはタモキシフェン服用群では89.2%であったのに対し、アナストロゾール服用群では93.5%だった。またタモキシフェン服用者と比較して、アナストロゾール服用者では乳がんによる死亡者数も少なく、それぞれ8人と5人であった。同様に、浸潤性乳がんの進行に関しては、アナストロゾール服用群では39人、タモキシフェン服用群では63人だった。
アナストロゾールは年齢が若い女性の方がよりよい反応があり、60歳未満の女性には効果がみられたが、60歳以上には効果がなかった。
アナストロゾール服用者では乳がん初期の再発率は低かったが、この研究ではタモキシフェンもまた再発リスクを減らしたことがわかっている。これらの結果に基づき、早期乳がんの患者は再発リスクを減少させる2種類の効果的な方法を選択することができ、そのうちアナストロゾールの使用においては無病生存の確率がより高くなる。
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