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2008-12-15
ソース(記事原文):ABCニュース・ヘルス
放射線とホルモン療法の併用が前立腺がんによる死亡を削減
本試験は広く用いられている治療方法の有効性を裏付けるものである、と専門家らが語る。
12月15日月曜日 -- 前立腺壁外への進展が認められる局所進行前立腺がんに対する放射線と長期ホルモン治療を併用して受けた患者では、死亡リスクが半減することが、新しい研究で示された。
スウェーデンの研究チームは、この放射線治療を追加したことで患者がずっと長く健康でいられたと結論付けた。事実、放射線治療の追加によって、男性患者の全生存率が10%上昇し、これに伴う放射線関連の副作用リスクはわずかな増加にすぎなかった。
主任研究者であるウメオ大学(Umeå University)放射線科学・腫瘍学部(department of radiation sciences and oncology)のAnders Widmark博士は、「今回の試験により、局所進行または局所侵襲性の高い前立腺がんの治療における処置が見直されることになるだろう」と述べた。「こうした患者に対しては局所放射線治療を追加するよう勧めるべきである」
少なくとも一人の米国の専門家が同じ見解を示している。ボストンのブリガム&ウィメンズ病院(Brigham and Women's Hospital)放射線腫瘍学長Anthony D'Amico博士は「本研究は、まさに我々が長い間抱いていた疑念をはっきりさせるものである。つまり、最良の結果を得るためには2つの治療を併用する必要がある」と述べた。
この報告は、The Lancet誌12月16日号オンライン版に掲載される。
本試験では、局所進行前立腺がんの男性875名を対象に、アンドロゲン(男性ホルモン)遮断薬フルタミド(Eulexin)の単独投与、もしくは放射線とホルモン療法の併用のいずれかに無作為に割り付けた。アンドロゲンは前立腺がんの転移を促すと考えられており、その作用を遮断することが主な前立腺がんの治療である。
約8年間の平均追跡期間で、死亡したのはホルモン治療のみ群で79名であったのに対し、ホルモン治療と放射線の併用群では37名であったことが、Widmark氏の研究グループによって示された。
10年後、前立腺がんで死亡したのはホルモン療法のみ群で23.9%であったのに対し、併用群では11.9%であった。また、全死因死亡はホルモン療法のみ群(39.4%)の方が、併用群(29.6%)よりも高かったことを研究者らは明らかにした。
そのうえ、がんの再発が認められたのは併用群(26%)の方が、ホルモン治療のみ群(75%)よりも少なかった。
Widmark氏は、放射線を追加した局所治療は生存率を改善させると結論付けた。「こうした患者が治癒する可能性は高く、10年以内に前立腺がんで死亡するのは10%のみとなるだろう」と同氏は述べた。「患者は諦める必要はない」
Lancet誌に掲載された付随論説の著者で英国サリー州サットン市のがん研究所(Institute of Cancer Research)のChris Parker博士は、放射線とホルモン療法の併用を局所進行前立腺がん患者の標準治療とすべきであると語った。
「本試験は、高リスクの限局性および局所進行の前立腺がん患者の生存率が、放射線により改善されることを初めて証明したピボタル(中枢的)試験である」とParker氏は述べた。「ホルモン治療単独を標準治療とみなすことはもはや容認しがたい」
D'Amico氏はこれに同意し、米国医師のほとんどは、局所進行前立腺がんの男性に対する標準治療として併用療法をすでに提供していると指摘した。
同氏は「放射線療法とホルモン療法の併用療法は、局所進行前立腺がん患者において最も高い全生存率を得るために必要である」とした。「今回の研究はこれを強く支持するものである」
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