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2015-03-02

ソース(記事原文):7thスペース

初期の精神病における陰性症状に対する通常治療併用下のミノサイクリン投与による効果 - 有益性の程度と作用機序(BeneMin試験):ランダム化対照試験の実施計画書

7thスペース(2015年3月2日) ― 精神病における陰性症状は、第一世代・第二世代の抗精神病薬を用いた従来の治療を用いても改善せず、精神病患者に認められる生活の質(QOL)低下の主な原因の一つとなっている。ミノサイクリンとは神経保護作用のある広域スペクトルのテトラサイクリン抗生物質のことであり、陰性症状に対する新しい治療候補薬として提案されている。

通常治療の併用下で、ミノサイクリンとプラセボを比較した2件の先行臨床試験において、ミノサイクリン投与患者において陰性症状の大きな軽減が示された。ミノサイクリンが神経保護作用をもたらす方法として以下の3つが明らかにされている:1) 脳灰白質減少に対する神経保護効果、2) 抗炎症作用、3) グルタミン酸受容体の安定化。

一方、精神病におけるミノサイクリンの有益性がどの程度のものであり、作用機序がどのようなものなのかは、明らかにされていない。「ミノサイクリンが精神病の陰性症状に及ぼす効果:有益性の程度と作用機序(BeneMin)」という表題の多施設共同二重盲検ランダム化プラセボ対照臨床試験の実施計画書について紹介する。

方法:説明と同意文書を配布後、初期の精神病被験者226人を、通常治療の併用下で、放出調節カプセル剤ミノサイクリン100 mg投与する群、又は同様のカプセルに入れたプラセボを投与する群に無作為に割り付け、12ヵ月間投与する。

治療期の前後で転帰の評価項目について検査する。有益性の程度は、臨床転帰の評価項目(陽性・陰性症状評価尺度[PANSS]スコア、社会・認知機能スコア、抗精神病薬の等価換算値、体重増加量)により検証する。

ミノサイクリンの作用機序は、血中サイトカインの血液検査のほか、作動記憶時(N-back task)及び安静時の迅速3次元T1強調グラディエントエコー、プロトン密度T2強調画像dual-echo法、及びT2強調グラディエントエコーEPI(Echo Planar Imaging)法を用いたMRIで検証される。英国における8ヵ所の研究センターと15ヵ所の国営医療サービス付属医療機関が、被験者の募集を行い、試験を実施し、データを解析する予定である。このBeneMin試験により、ミノサイクリンが精神病の陰性症状に対する効果的な新規治療法となるのか否かの情報を得られる。欧州連合臨床試験登録:EudraCT 2010-022463-35、2011年7月に登録済み。

2013年1月に募集開始され、2013年3月に最初の1名が登録された。

著者:Danuta M Lisiecka、John Suckling、Thomas Barnes、Imran B Chaudhry、Paola Dazzan、Nusrat Husain、Peter B Jones、Eileen M Joyce、Stephen M Lawrie、Rachel Upthegrove、Bill Deakinの各氏。出典:試験2015, 16:71


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