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2012-10-04
ソース(記事原文):メディカル・ニュース・トゥデイ
2型糖尿病の高齢者に対するシタグリプチンの使用はスルホニル尿素薬と比較して血糖コントロールは同等だが低血糖は少ない
メディカル・ニュース・トゥデイ(2012年10月4日)― 欧州糖尿病学会(European Association for the Study of Diabetes : EASD)年次総会(ドイツ、ベルリン、2012年10月1日~5日)で報告された研究結果から、2型糖尿病の高齢患者に対するシタグリプチン(ジャヌビア、MSD社)は、スルホニル尿素薬(SU薬)で治療した場合と比べて血糖コントロールの改善は同等であったが低血糖は少なかったことが明らかにされている。
シタグリプチン(100mg/日)またはSU薬(調節用量でのグリピジドまたはグリメピリド)のいずれかで65歳以上の2型糖尿病患者を治療した、二重盲検法による臨床試験3件のデータを共に利用して、研究者らはポストホック解析を行った。彼らは、これら2つの治療群について血糖コントロール指標の低下および低血糖発生率を比較した。
結果から、シタグリプチンを服用した高齢患者(n=178)はベースラインから7.5%の平均HbA1c低下率を達成し、これはSU薬を服用した患者(n=195;平均HbA1c低下率7.5%)と同じであったことが明らかにされた。一方、SU薬を服用しており1回以上の症候性低血糖を経験した患者(28.2%)は、シタグリプチンを服用していた患者(6.2%)の4倍多かった。
「高齢者では、加齢という全身的な影響が糖尿病の治療を複雑にしています。とりわけ低血糖は、この集団においては大きな懸念であり、彼らにとって危険となりがちなめまい・事故や転倒につながる可能性があります」メルク研究所糖尿病・内分泌学治療分野長(Therapeutic Area Head in Diabetes and Endocrinology with Merck Research Laboratories)のバリー・ゴールドスタイン博士(Dr Barry Goldstein)はこう述べた。「そのため、高齢患者の場合は治療選択肢の慎重な検討が重要です」と同氏は言い添えた。
2型糖尿病治療に関するEASD/ADAの最近のコンセンサスは、従来と比べ治療の一層の個別化を勧めており、各患者の個人的な危険因子、特徴、好みに焦点を合わせている。
「包括的な目標は、長期合併症を実質的に最小限にする範囲まで安全に血糖濃度を下げることとすべきですが、特に複数の薬物療法を受けていることが多い高齢者においては、治療の負担に伴う災難の可能性を常に心に留めておいてください」EASD学会長のアンドリュー・ボールトン教授(Professor Andrew Boulton)は、新たなコンセンサスに関する会議の特別セッションでこう語った。
イギリス、ロンドン、フリーランス医療ジャーナリスト、スーザン・メイヤーPhD(Susan Mayor PhD)
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