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2015-06-24

ソース(記事原文):UCLA NewsRoom

長時間作用型抗精神病薬が統合失調症治療を向上させる可能性

【UCLA NewsRoom】(2015年6月24日) ― 最近統合失調症を発病した人では、毎日錠剤を服用するよりも2週間ごとの注射薬での投薬が効果的であることが、UCLAの研究でわかった。

統合失調症は、アメリカ国内では200~300万人がかかっている疾病で、幻覚、妄想、混乱などの症状を引き起こす。治療しなかった場合は、失業や愛する人との離別など、生活の質に大きな影響を与えることになる。しかし統合失調症を患う多くの人は、主に錠剤など処方された抗精神病薬をきちんと服用することで、何年にもわたってこれらの症状を抑え、また障害を管理することができている。

ただ問題は、症状が改善すると多くの人が薬の服用を中断してしまうことである。

長時間作用するリスペリドンを注射で2週間ごとに投薬している人は、毎日錠剤を服用している人よりも症状が再発するリスクが大幅に少なかったことがUCLAの研究でわかった。

この研究は6月24日のJAMA(米国医師会雑誌)精神医学ジャーナルに掲載されたもので、現在一般的に行なわれている治療よりも、長時間持続型注射投薬を早期に処方することを医師は検討すべきである、とまとめている。

「抗精神病薬を服用しないことは、精神病症状が再発する唯一の修正可能な危険因子であることがわかっています」と語るのは、UCLAセメル神経科学人間行動研究所の精神医学非常勤教授であり、この研究の筆頭著者であるケネス・スボトニク。最近病状が進行した人だけが、特に毎日薬を使用しない傾向にある、と付け加えた。

長時間作用型の薬は1970年あたりから存在しているが、もっとも最近の研究は数年間にわたって統合失調症を患った人に焦点を当てていた。これらの患者では、長時間作用型の薬がよりよい変化を常にもたらすとは限らない。UCLAの研究は、最近障害が進行した患者に特に注目した。

「統合失調症の単一エピソードを持つ人で抗精神病薬がよい効果を示した人は、例え自分たちに精神的な障害があることを理解していても、とても頻繁に薬剤治療継続の必要性に疑問を抱いていました」と、UCLAの精神医学教授で、この研究の第二著者であるケネス・ニヒターラインは話している。

研究者たちは、最近統合失調症と診断された83人を1年間追跡調査した。そのうち半数はリスペリドンを毎日経口投与され、残りの半数は長時間作用型の注射薬を与えられた。また全員ともUCLAアフターケア調査プログラムの介入を受けた。

注射薬での治療を受けている患者では、経口薬の治療を受けている人よりも自分の治療方針により忠実なようで、統合失調症の症状管理に対して注射薬治療はより有用であったことを研究者たちは発見した。12ヵ月の間、注射薬による治療を行なっていた人の統合失調症症状の再発率はわずか5%であったのに対し、錠剤服用者では33%だった。

さらにスボトニクは、長期間障害を患っていた人に対して注射薬治療はあまり効果がみられなかったことから、統合失調症が発見された早期のうちに長時間作用する注射薬治療を行なうべきである、と付け加えた。

注射薬のもうひとつの利点は、家ではなく医者のいる場所で投薬されるため、患者がきちんと薬を使用しているかどうかをより容易に追求できるところにある、とスボトニク。

「この理由により、ほとんど完璧にリスペリドンの長時間作用を順守することができるのです」と彼は言う。

同じグループの患者を分析したところ、研究者たちはさらに一貫した抗精神病薬の服用を順守することは、患者の認知機能の改善にもつながることも発見した、とニヒターライン(これらの結果は学会で発表されたが、出版はまだされていない)。UCLAの精神医学科教授であるジョージ・バーゾキスが指揮した2012年の研究で、長時間作用薬はさらに、電線の周囲にある絶縁体のように神経線維を覆い、神経細胞間の伝達を向上させる働きを持つ脳ミエレンを増加させたことが試験参加者のMRIスキャンからわかった。統合失調症の人では隋鞘形成がしばしば減少し、脳機能と認識力に機能障害を引き起こす原因となる。

ニヒターラインは、研究の第二段階は長時間作用型注射抗精神病薬にさらなる有用性が存在するか否かについて、また2週間に1度を1ヵ月に1度の投与に変更した場合に効果があるかどうかを試験する、と語っている。


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