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2013-07-02
ソース(記事原文):ザ・アルマゲスト
降圧薬ARBも片頭痛の予防に有用
ザ・アルマゲスト(2013年7月2日)― コーディー・チャン(Cody Chan)著
片頭痛発作の予防には、降圧薬(β遮断薬、カルシウム拮抗薬、ACE阻害薬)や抗てんかん薬などが使われています。さて今回は、違うタイプの降圧薬であるアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)カンデサルタンのニュースをお届けします。
世界中でおよそ2億4千万の人が悩まされており、発作が起こると生活に大きな支障をきたすのが片頭痛です。比較的新しい薬であるトリプタンは発作時の痛みを和らげることができますが、痛みが完全に取れないということも往々にしてあります。
ACE阻害薬は血圧をとても効果的に下げてくれる薬です。その1つであるリシノプリルは、片頭痛発作の予防に有効なことが分かっています。ですから科学者たちが、ACE阻害薬と近い関係にあるARBにも同様の予防効果があるか調べようと、そのクラスの薬剤を使って試験を行ったのは当然の流れと言えるでしょう。
今回の研究は、ノルウェーにある神経外来クリニックで行われました。試験の参加者は新聞広告を通じて募集しました。試験への参加基準は、1年以上にわたって2~6回/月の片頭痛発作があることとしました。
まず片頭痛の頻度を調べるため、被験者全員に、有効成分のない錠剤(プラセボ)を4週間服用してもらいました。それから、彼らをカンデサルタン(ARB)群とプラセボ群のどちらかに無作為に割り付けました。12週の服用期間終了後には4週間の休薬期間を設け、体から完全に薬が抜けるようにしました。続いてカンデサルタン群はプラセボに、プラセボ群はカンデサルタンに切り替えて、さらに12週間服用しました。
被験者には、頭痛の持続時間や強さ、生活に支障をきたす程度、頭痛に伴う悪心や嘔吐の有無などについて「頭痛日誌」に詳細に記録してもらいました。また発作時に使用した薬、頭痛で仕事を休んだ日数、薬の副作用についても記録してもらいました。
予防効果を調べるうえで、主要評価項目は「頭痛があった日数」と事前に定めておきました。そして副次評価項目は、頭痛の持続時間、頭痛の強さ、生活に支障をきたす程度、トリプタンや鎮痛薬の使用回数としました。
60名が試験に参加して、カンデサルタンとプラセボどちらかの服用を開始し、最終的に切り替え後の服用期間も完遂したのは57名でした。最終解析の対象となった57名の内訳は、女性45名、男性12名でした。
12週の服用期間中、頭痛があった日数の平均はプラセボで18.5日であったのに対し、カンデサルタンではわずか13.6日だったことから、この差は有意と考えられました。頭痛の持続時間、頭痛の強さ、生活に支障をきたす程度についても、すべて、プラセボよりカンデサルタンで有意に軽減しました。カンデサルタン使用でみられた、これらの好ましい差は26%から36%に及びました。
服用期間中の平均血圧は、カンデサルタンで有意に低下していました。カンデサルタンとプラセボそれぞれの服用期間中に報告された副作用に差はありませんでした。
ほかのタイプの降圧薬(β遮断薬、カルシウム拮抗薬、わりと最近のものとしてACE阻害薬)が片頭痛発作を予防することは、以前から分かっています。そのほか、抗てんかん薬のバルプロ酸も有効です。ACE阻害薬の有効性と、今回の研究で調べたARBの有効性には関連があると考えたくなりますが、はっきりしたことは言えません。どちらかといえば、アンジオテンシン以外の因子が関与している可能性があります。片頭痛発作の予防効果を期待できる薬は増えており、もっと多くのことが分かるまで、そうした薬のリストにARBのカンデサルタンも加えることができるでしょう。
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