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2014-02-13
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ソース(記事原文):メディカル・エキスプレス

プレガバリンは下肢静止不能症候群を効果的に治療し症状悪化のリスクが少ない

メディカル・エキスプレス(2014年2月13日) ― 2月13日の『二ュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディスン』(The New England Journal of Medicine)で発表された報告は、下肢静止不能症候群(RLS)の治療に一般に処方されるタイプの薬剤を使用した長期的な治療が、一部の患者に重篤な症状悪化を引き起こす可能性があることを示唆しているこれまでの研究を裏付けた。多施設研究チームによる一年間の研究で、神経痛、発作などの症状の治療薬としてFDAに承認されているプレガバリンがRLS症状を低減するのに有効であり、ドーパミン神経伝達系を活性化し、RLS治療薬としてFDAに承認されている複数の薬の一つであるプラミペキソールよりも症状悪化を引き起こす可能性がはるかに少なかったことを見出した。

「我々の主な調査結果は、ドーパミン作動薬は多くのRLS患者に非常に有効だが時と共に一部の患者の症状を悪化させることがあるのに対し、非ドーパミン作動性であるプレガバリンはこの気掛かりな副作用に関連付けられていないということである」と、この研究の上席著者であり、マサチューセッツ総合病院精神科(Massachusetts General Hospital Department of Psychiatry)の医師であるジョン・ウィンケルマン(John Winkelman)博士は言う。「ドーパミン作動薬を使用してRLS患者を治療している医師は、このよく起こる合併症を意識し、症状悪化に注意することが必要である」

RLSは、通常夜間、休んでいるときに発生する足を動かしたい制御不可能な衝動を特徴とする神経疾患であり、足を動かすことで一時的に緩和される。RLSは正常な睡眠を妨げるため、患者は慢性疲労となり、仕事、人間関係、日常生活の活動が妨げられる可能性がある。重度のRLSは、米国、欧州で人口の2~3%に見られ、一般にドーパミン系を活性化する薬で治療される。

このような薬で長期の治療をしているRLS患者の3分の1以上がより頻繁で激しい症状を起こし、これが上肢に拡張しうることが数年前から知られてきたが、RLS患者を治療している多くの医師はそのリスクを知らないとウィンケルマンは説明する。また、パーキンソン病などの症状の治療に使われた場合、ドーパミン作動薬も動きに関連する副作用があるため、症状の増大が症状の自然な進行を反映しているのか、ドーパミン作動薬による治療の結果であるのかどうかははっきりしなかった。今回の研究はその質問に答え、異なるタイプの薬剤なら症状の増大を招くことなく症状を和らげることができるかどうかを調査することを目的とするものであった。

試験は米国と欧州の100ヶ所以上の施設で実施され、6ヶ月以上の間、15日以上の夜間に中等度から重度のRLS症状を経験した700以上の成人を登録した。参加者は全員、試験開始前に少なくとも2週間、RLS治療用のあらゆる薬の服用を中止していた。最初の12週間、試験参加者はFDAの承認を受けた適用に現在使用されている投与量であるプラミペキソール0.25mg、プラミペキソール0.5mg、プレガバリン300 mg、そしてプラセボの4つの治療群の1つに無作為に割り当てられた。第一相試験後、プラセボを投与された全参加者は試験期間の残りの40週の間、実薬群の1つに無作為に割り付けられた。定期的な試験来院時に、参加者は各来院の前の週にまとめた症状日誌を提出し、RLS症状とその増大を測定する標準尺度で評価された。

プラセボ対照相である12週終了時に、プレガバリン投薬患者は、プラミペキソール高投与患者と同様、プラセボ投薬患者と比較して有意に症状の改善が大きかった。試験期間全体にわたり、症状の増大を経験したのは0.5mgプラミペキソール投与患者でほぼ8%、0.25 mgプラミペキソール投与患者で約5%であったのに比較し、プレガバリン投与患者ではわずか2%であった。参加者が試験薬のいずれかを長く服用していればしていたほど、症状の増大を発症する可能性は高かった。

「プレガバリンはRLS治療用にはFDAに承認されていないが、多くの出版された治療ガイドラインはプレガバリンを第一次選択薬として挙げている。そのクラスのもう1つの薬であるガバペンチンエナカルビルは、RLS治療薬としてFDAに承認されている」とハーバード大学医学部精神科(Psychiatry at Harvard Medical School)助教授であるウィンケルマンは指摘した。「おそらく、RLS患者を治療している医師に対する最も重要なメッセージは、ドーパミン作動薬による症状増大のリスクを認識し、定期的に患者を追跡し、症状が悪化したからといって単に投与量を増やさないことである。我々は今後も症状増大の背後にある機序と、合併症の危険がある患者を予測することができるかどうかを理解すべく研究を進めていく」


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