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2013-06-19
p>ソース(記事原文):カウンセル&ヒール
喘息薬がダウン症候群患者の認知力を高めるかもしれない
カウンセル&ヒール(2013年6月19日)― 新しい研究は、喘息薬がダウン症候群患者の認知力を向上させることを示唆している。
スタンフォード大学の研究者らは、FDA承認喘息薬であるホルモテロールが、ダウン症候群のマウスモデルにおいて認知機能を改善したことを見出した。
調査結果は、ホルモテロールが、空間ナビゲーションや注意、記憶形成に使用される脳領域である海馬の神経接続を強化したことを明らかにした。研究者らはまた、喘息薬が、脳が空間情報や感覚情報を統合する文脈学習を改善したことを見出した。
研究者らは、ダウン症候群患者で損なわれている海馬の機能と文脈学習は双方とも、脳に神経伝達物質ノルエピネフリンが十分に供給されているか否で左右されることを説明している。神経伝達物質ノルエピネフリンは、β-2アドレナリン受容体と呼ばれるグループを含む神経細胞上のいくつかの種類の受容体を通じ、信号を送る。
研究上級著者であり精神行動医科学の准教授であるアーメド・サーレヒー(Ahmed Salehi)博士は「本研究は、ダウン症候群における認知機能障害の治療に対し、β-2アドレナリン受容体を標的とすることが効果的な戦略であるという初期概念実証を提供している」とニュースリリースで述べた。
これまでのダウン症候群の研究は、ダウン症候群患者とマウスモデルとの双方において、ノルエピネフリンを製造する脳の中央の劣化を明らかにしている。前回の研究において、サーレヒーと彼のチームは、ノルエピネフリンの前駆体を投与すると、ダウン症候群を模倣するよう遺伝子操作されたマウスモデルにおいて認知が向上することを見出している。
新しい研究では、サーレヒーと同僚らは、脳内のβ-2アドレナリン受容体であるノルエピネフリンに応答する受容体の1つのグループのみを標的とすることで、この研究作業を洗練させた。研究者らはまず、マウスに、脳外でβ-2アドレナリン受容体の作用を阻害する化合物を投与した。その後、研究者らは、部分的に血液脳関門を通過でき、β-2アドレナリンレセプターを活性化することが既に知られていた薬であるモテロールをマウスに投与した。
研究結果は、喘息薬を投与されたマウスが、文脈学習の標準テストで有意な改善を示したことを明らかにした。研究はまた、ホルモテロールを投与したマウスの海馬は、シナプスが多く、樹状突起より複雑な構造を有することが明らかになった。
「このような短期間の投薬がこれらのニューロンをはるかに複雑化できるという事実は、非常に興味深い」とサーレヒーは述べ、研究ではマウスが最長2週間この投薬を受けたことを付け加えた。
研究者たちは、次のステップは、ホルモテロールや同じ受容体を活性化する他の薬がダウン症患者の適切な治療法か否かを確認することであると述べた。サーレヒーと彼のチームは、実験には喘息治療に使用されるよりも何倍も高い用量を使用したので、安全であるかどうかは不明だと言及した。そうは言っても、低用量でもうまくいくかもしれないし、β-2アドレナリン受容体に影響を与える他の薬の方が、人体にもっと安全でより効果的かもしれない。
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