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2012-10-10

ソース(記事原文):メドページ・トゥデイ

研究が早産を遅らせる最良の薬を見出す

メドページ・トゥデイ(2012年10月10日)― セレコキシブ(セレブレックス)やインドメタシン(インドシン)などのプロスタグランジン阻害剤、および程度は劣るがニフェジピンやニカルジピン(カーディーン)などのカルシウム拮抗薬が早産を遅らせるのに最適であったことが、メタ分析で明らかになった。

インディアナポリスのインディアナ大学医学部(Indiana University School of Medicine)のデビッド・ハース(David Haas)医師および同僚らによると、プロスタグランジン阻害剤とカルシウム拮抗薬は、他の4つの薬効群、プラセボ、およびその他の治療薬と比較して、分娩の48時間遅延に対する効果という点で、子宮収縮抑制療法全般において使用される最良の薬であった(最良である確率はそれぞれ83%、6%)。

これらの薬は、新生児死亡率(28%、41%)、新生児呼吸窮迫症候群(20%、47%)、母体への副作用(21%、1%)という点でも優れていた、と研究者らはBMJオンライン版で報告した。

研究者らは、早産の危険性がある女性に対し「早産を遅らせるための最も有効な薬剤を決定するために」さまざまな子宮収縮抑制剤をテストし、1試験あたり平均111.9人が参加した95件のランダム化比較試験をレビューした。

治療薬は、以下のように薬効群別にグループ化した:

・β模倣薬:リトドリン、テルブタリン、ニリドリン、サルブタモール、フェノテロール、ヘキソプレナリン、イソクスプリン

・カルシウム拮抗薬:ニフェジピン、ニカルジピン

・硫酸マグネシウム

・硝酸塩:ニトログリセリン、一酸化窒素

・オキシトシン受容体ブロッカー:アトシバン、バルシバン

・プロスタグランジン阻害剤:インドメタシン、セレコキシブ、スリンダク、ケトロラク、ロフェコキシブ(2004年に米国市場から撤退)

・これ以外の治療法:アルコール、ヒト絨毛性性腺刺激、併用療法

・プラセボまたは通常の治療

測定結果には、48時間の分娩遅延の成功、新生児死亡率、新生児呼吸窮迫症候群、およびあらゆる原因による母親への副作用が含まれていた。

薬効群の結果は、信頼区間ではなくオッズ比の95%信用区間で測定され、各結果に対し、最も適した治療薬である率、という確率として報告された。

著者らは、さまざまな治療薬、プラセボ、または通常の治療を含めて、研究の設計と特性、参加者数、調査結果、どの薬効群が比較されていたか、薬が何と比較されていたかを分析した。著者らは、出産前のコルチコステロイドの使用、多胎妊娠や膜の破裂を含めるか除外するか、治療期間に関するデータも検討した。

プロスタグランジン阻害剤は、最大48時間分娩を遅らせるのに圧倒的に最良の治療薬であり、その確率は83%(オッズ比5.39、95%信用区間:2.14~12.34)であった。次がカルシウム拮抗薬であり、最良の治療薬である確率は6%であった(オッズ比2.71、95%信用区間:1.17~5.91)。他の薬効群の遅延効果は以下のようであった:

・硫酸マグネシウム:最良である確率4%(オッズ比2.76、95%信用区間:1.58~4.94)

・硝酸塩:4%(オッズ比1.91、95%信用区間:0.64~5.33)

・その他の治療薬:4%(オッズ比0.93、95%信用区間:0.13~6.14)

・β模倣薬:1%(オッズ比2.41、95%信用区間:1.27~4.55)

・オキシトシン受容体拮抗薬:1%(オッズ比2.02、95%信用区間:1.10~3.80)

結果別にみると、プロスタグランジン阻害剤とカルシウム拮抗薬は新生児死亡を防ぐのに最適である可能性が高く、それぞれ確率は28%と41%であった(オッズ比0.62、95%信用区間:0.04~4.63およびオッズ比0.39、95%信用区間:0.009~1.49)。

同じことが新生児呼吸窮迫症候群(20%、47%、オッズ比0.87、95%信用区間:0.40~1.75およびオッズ比0.71、95%信用区間:0.37~1.43)に当てはまる、しかしプロスタグランジンだけが、治療薬中、母体の副作用に対し最良の効果があった(21%、オッズ比1.63、95%信用区間:0.40~6.85)と研究者らは書いている。

硫酸マグネシウムは、新生児死亡率(オッズ比0.97、95%信用区間:0.29~3.19)、新生児呼吸窮迫症候群(オッズ比0.99、95%信用区間:0.58~1.71)、母体への副作用(オッズ比1.99、95%信用区間0.61~6.94)の尤度が最大であった。

硫酸マグネシウムも、β模倣薬(オッズ比22.68、95%信用区間:7.51~73.67)やカルシウム拮抗薬(オッズ比3.80、95%信用区間:1.02~16.92まで)と並んで、薬の変更を必要とする有害事象の最大尤度を伴う治療薬の1つであった(オッズ比8.15、95%信用区間:2.47~27.70)。

著者らは、調査したすべての薬効群の中で「プロスタグランジン阻害剤が早産を遅らせる最も効果的な群である確率が最も高く、母体副作用プロファイルも最も良好だった」が、新生児転帰にはあまり効果をみせなかったと結論づけた。一方、カルシウム拮抗薬は新生児転帰に最良の結果を出したが、母体副作用プロファイルは最低クラスであった。

付随する論説で、イギリスのリバプール大学(University of Liverpool)のザルコ・アルフレヴィック(Zarko Alfirevic)医師が、最も効果的な子宮収縮抑制治療薬を測定する研究は、分娩遅延が安全であることが確立されていないため、価値がないかもしれないと書いている。

「我々には、母親、新生児とその家族に関わる重要な健康面での結果が持続的に改善しているという証拠が必要である」とアルフレヴィック医師は書き、「この質問に答えるプラセボ対照無作為化試験は、おそらくあまりにも大規模で困難、コストがかかるので、ほとんどの研究者と資金提供者にとって議題とすることはできないであろう」と付け加えた。

ハースと同僚らは、自分たちの研究は、含まれるデータ、研究の構造、臨床試験での限られた参加者数、結果報告の試験間における一貫性の欠如、モデリングの前提条件、一貫した用量の層別化の欠如があることから、限定されたものであると言及した。

本研究は、NIH-NICHDおよびインディアナ大学からの助成金から資金を得た。

2人の共同執筆者は、ファイザーへの教育と、製薬業界研究機関へのネットワークメタ分析に関する研修を行っていることを報告した。

論説者のアルファイヤービックは利害の対立を報告していない。


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