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2011-12-15

ソース(記事原文):ドラッグ・ディスカバリー&ディベロップメント

エベロリムスとエキセメスタンの併用が乳癌に有効

ドラッグ・ディスカバリー&ディベロップメント(2011年12月15日)― エベロリムスとエキセメスタンの併用が、乳癌の治療として有望であることが明らかにされた。

エベロリムスとエキセメスタンの併用が、乳癌の治療として有望であることが明らかにされた。

「閉経後のホルモン受容体陽性転移性乳癌患者において、エキセメスタン投与にエベロリムスを追加すると、癌を抑制できる期間が有意に改善する」とヒューストンのテキサス大学MDアンダーソンがんセンター(University of Texas MD Anderson Cancer Center)の医学部教授・乳腺腫瘍内科学長・集学的乳癌研究プログラム責任者でありアメリカ内科医師会会員(FACP)のガブリエル・ ホルトバージ(Gabriel N. Hortobagyi)博士は述べている。

第3相臨床試験であるBOLERO-2試験(経口エベロリムスの乳癌試験、Breast Cancer Trials of Oral Everolimus)の結果が、ホルトバージ氏によって発表された。

閉経後のホルモン受容体陽性転移性乳癌患者で、アナストロゾールまたはレトロゾール投与中に進行の所見が認められた患者724人を、BOLERO-2試験の研究者らが本試験に登録した。エキセメスタンとエベロリムス併用群、もしくはエキセメスタンとプラセボ併用群に同患者が無作為に割り付けられた。

その結果、エキセメスタン+プラセボ群(239人)における病態の進行しない期間の中央値は3.2ヵ月であることが明らかにされた一方、エキセメスタン+エベロリムス群(485人)における病態の進行しない期間の中央値は7.4ヵ月であることが見いだされ、「有意差が極めて大きい」とホルトバージ氏は述べている。

6ヵ月を超える完全奏効、部分奏効、または安定からなる臨床的有効率は、エキセメスタン+プラセボ群で25.5%、エキセメスタン+エベロリムス群で50.5%であった。

「説得力のある前臨床実験と、より小規模な先行臨床試験の予備結果に基づき、独自の仮説を立てこの併用療法から得られる増強効果を予測した。今回の結果は同患者群に対する新たな標準治療を確立するものである」とホルトバージ氏は語った。

同氏は「この結果から、標準治療への耐性における進化したメカニズムの解明に進歩がみられたことが明らかである」と続けた。

まだBOLERO-2試験の生存率分析は行われていないが、治療の忍容性は良好で、高頻度にみられた副作用には、口腔粘膜炎、疲労、間質性肺炎、高血糖がある。


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