セルギン5mgと三環系抗うつ剤(アミトリプチリン塩酸塩など)との併用はしないでください。
またセルギン5mgの服用を中止してから三環系抗うつ剤の服用を開始するには少なくとも14日間の間隔をおいてください。
セルギン5mgは容量の増加とともにMAO-Bの選択的阻害効果が低下し、非選択的MAO阻害による危険性があり、またさらなる効果が認められないため、1日10mgを超える用量は服用しないでください。
以下の場合、セルギン5mgを絶対に服用しないでください。
・セルギン5mgの成分に対し過敏症の既往歴のある人
・ペチジン塩酸塩を服用中の人: 高度の興奮、精神錯乱などの発現が報告されています。
・非選択的モノアミン酸化酵素阻害剤(塩酸サフラジン)を服用中の人: 高度の起立性低血圧の発現が報告されています。
・統合失調症またはその既往歴のある人: 精神症状の悪化が報告されています。
・覚醒剤、コカインなどの中枢興奮薬の依存またはその既往歴のある人
・三環系抗うつ剤(アミトリプチリン塩酸塩など)を服用中あるいは中止後14日間の人
・選択的セロトニン再取り込み阻害剤(フルボキサミンマレイン酸など)またはセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(ミルナシプラン塩酸塩)を服用中の人
以下の場合、セルギン5mgを慎重に服用してください。
・重篤な肝障害のある人: セルギン5mgの代謝が抑制され、毒性が大幅に増強される可能性があります。
・重篤な腎障害のある人: セルギン5mgの代謝物が蓄積され、その代謝物による中枢作用が生じる可能性があります。
・高用量のレボドパ服用を受けている人: 副作用発現率が高くなります。
・高齢者: 起立性低血圧が現れやすくなります。
・心・脳循環器系障害のある人: イギリスにおいて、レボドパ単独群と塩酸セレギリン服用後においてレボドパを併用服用した群を比較した試験において、レボドパ単独群に対して塩酸セレギリン服用後にレボドパ併用服用した群に心・脳循環器系障害による死亡が多かったと報告されています。
・狭心症のある人: セルギン5mgにより増悪する可能性があります。
【重要な基本的注意】
・服用にあたっては、過去のレボドパ含有製剤治療において充分な効果が得られなかった人に使用してください。
・セルギン5mgは世界各国で既に広く使用され、今までの治療では充分改善のみられなかった固縮や無動にさらなる改善がみられ、1日の中で症状変動を和らげる効果が得られています。
・動悸、脈の乱れ、胸の痛み、手足のまひやしびれなど、心房や脳の異常を示すような副作用が出た場合には医師の診断を受けてください。
・セルギン5mgの服用中は、定期的に効果が持続していることを確認し、併用効果が消失している場合は使用を中止してください。
・レボドパ含有製剤との併用により、レボドパの副作用が増強されることがあります。セルギン5mgの服用は少量から開始し、観察を充分に行ない慎重に維持量まで増量してください。
維持量服用後、レボドパとセルギン5mgの併用効果と思われる不随意運動、幻覚、妄想などが現われた場合は、レボドパの減量を実施してください。それでもなお症状の軽減がみとめられない場合は、セルギン5mgの減量・休薬など適切な処置を行なってください。
・めまい、注意力、集中力、反射機能などの低下が起こることがあるため、自動車の運転、機械の操作、高所作業など危険を伴う作業に従事しないように注意してください。
レボドパ含有製剤引併用者に対するセルギン5mgの単独服用による有効性は確立していません。
妊娠中の服用に関する安全性は確立していないため、妊婦または妊娠している可能性のある人は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ服用してください。
動物実験で、乳汁中への移行が報告されているため、セルギン5mgの服用中は授乳を避けてください。
小児に対する安全性は確立していません。
セルギン5mgの過剰服用により、MAO-Bの選択的阻害作用が低下し、非選択的MAO阻害による副作用が発全することがあると考えられるため、以下の人は状態に充分注意してください。
・過剰服用により、精神神経系、循環器、超高熱、呼吸抑制と不全、下胸部痛、開口障害などの症状が現われた人: ドパミンおよびノルアドレナリンの作用を増強するおそれがあります。
・高血圧症のある人、褐色細胞腫のある人、緑内障のある人、糖尿病のある人
過量連用により、以前性発現の可能性があります。