以下の場合、テロルLA-2を絶対に服用しないでください。
・尿閉(慢性尿閉に伴う溢流性尿失禁を含む)のある人: 尿閉がさらに悪化するおそれがあります。
・眼圧が調節できない閉塞性隅角緑内障の人: 眼圧の上昇を招き、症状を悪化させるおそれがあります。
・重篤な心疾患のある人: 抗コリン作用により、症状を増悪させるおそれがあります。また、過量服用にてQT間隔の延長がみられています。
・マヒ性イレウスのある人: 抗コリン作用により胃腸管の緊張、運動性は抑制され、胃腸管内容物の移動は遅延するため、マヒ性イレウスの人においては胃腸管内容物の停滞により閉塞状態が強められるおそれがあります。
・胃アトニーまたは腸アトニーのある人: 抗コリン作用により症状が悪化するおそれがあります。
・重症筋無力症の人: 抗コリン作用により症状が悪化するおそれがあります。
・テロルLA-2の成分に対し過敏症の既往歴のある人
【慎重服用】
・尿閉を発症するおそれのある人: 尿閉を招くおそれがあります。
・排尿困難のある前立腺肥大の人: 排尿困難または残尿がさらに悪化するおそれがあります。
・胃腸管運動が低下するおそれのある人: 腸管の閉塞を招くおそれがあります。
・潰瘍性大腸炎の人: 中毒性巨大結腸が現われるおそれがあります。
・眼圧が調節可能な閉塞隅角緑内障の人: 眼圧の上昇を招き、症状を悪化させるおそれがあります。
・クラスIA(キニジン、プロカインアミドなど)またはクラスIII(アミオダロン、ソタロールなど)の抗不整脈薬を服用中の人を含むQT延長症候群の人
・甲状腺機能亢進症の人:頻脈などの交感神経興奮症状が悪化するおそれがあります。
・腎障害のある人
・肝障害のある人
・認知症、認知機能障害のある人: 抗コリン作用により、症状を悪化させるおそれがあります。
・パーキンソン症状または脳血管障害のある人: 症状の悪化あるいは精神神経症状が現われるおそれがあります。
【重要な基本的注意】
・慢性尿閉に伴う溢流性尿失禁の人では、過活動膀胱の症状と類似した症状を示すことがあるため、溢流性尿失禁などの症状が疑われた場合には鑑別のため必要に応じて、服用前に尿流動態検査などを実施してください。
・尿意切迫感、頻尿および切迫性尿失禁などの症状は、尿路感染症、尿路結石、前立腺がん、膀胱がん、前立腺肥大症などの疾患が原因となっている場合もあるので、問診および尿検査などによりこれらの疾患をできるだけ特定し、必要に応じて泌尿器科専門的検査を受けてください。
・テロルLA-2の服用中に尿検査などを適宜実施し、尿路感染症などの併発の有無を確認することが望ましいとされています。
・眼調節障害(霧視など)、めまい、眠気を起こすことがあるので、テロルLA-2の服用中は、自動車の運転など危険を伴う機械の操作に注意してください。
・QT延長症候群の人では、QT間隔のさらなる延長がみられるおそれがあるため、必要に応じて心電図を測定することが望ましいとされています。
・認知症、認知機能障害の人で過活動膀胱の自覚症状の把握が困難な場合は、テロルLA-2の服用対象とはなりません。
・テロルLA-2の服用で効果が認められない場合、漫然と使用しないでください。
【効能・効果に関連する使用上の注意】
・過活動膀胱と類似した症状を示す尿路感染症、尿路結石、前立腺がん、膀胱がんなどの疾患がある場合は、その治療を行なってください。
・前立腺肥大症における過活動膀胱の症状は、前立腺肥大症の治療により消失または軽減することがあるので、前立腺肥大症の治療を優先してください。
【用法・用量に関連する使用上の注意】
・腎障害がある人、肝障害がある人、またはマクロライド系抗生物質およびアゾール系真菌薬などのチトクロムP450分子種(CYP3A4)阻害薬を併用している人においては、トルテロジンおよびDD001(薬理活性を有するトルテロジン水酸化代謝物)の血清中濃度が増加する可能性があるので、酒石酸トルテロジンとして2mgを1日1回経口服用してください。
妊婦または妊娠している可能性のある人は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ服用してください。
授乳中の人は、テロルLA-2を服用中は授乳を避けてください。
低出生体重児、新生児、乳児、幼児または小児に対する安全性は確立していません。