【禁忌】
・ピバスタ4mgの成分に対し過敏症の既往歴のある人
・重篤な肝障害または胆道閉塞のある人: これらの人ではピバスタ4mgの血漿中濃度が上昇し、副作用の発現頻度が増加するおそれがあります。また、肝障害を悪化させるおそれがあります。
・シクロスポリンを使用中の人: ピバスタ4mg の血漿中濃度が上昇し、副作用の発現頻度が増加するおそれがあります。また、横紋筋融解症などの重篤な副作用が発現するおそれがあります。
・妊婦または妊娠している可能性のある人および授乳婦
【原則禁忌】
・腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる人にピバスタ4mgとフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合に限ってください。: 横紋筋融解症があらわれやすくなります。
【慎重服用】
・肝障害またはその既往歴のある人、アルコール中毒者: ピバスタ4mgは主に肝臓に多く分泌して作用するので肝障害を悪化させるおそれがあります。また、アルコール中毒者は、横紋筋融解症があらわれやすいとの報告があります。
・腎障害またはその既往歴のある人: 横紋筋融解症の報告例の多くが腎機能障害を有する人で、また横紋筋融解症に伴って急激な腎機能の悪化が認められています。
・フィブラート系薬剤(ベザフィブラートなど)、ニコチン酸を使用中の人: 横紋筋融解症があらわれやすくなります。
・甲状腺機能低下症の人、遺伝性の筋疾患(筋ジストロフィーなど)またはその家族歴のある人、薬剤性の筋障害の既往歴のある人: 横紋筋融解症があらわれやすいとの報告があります。
・高齢者
・小児
【重要な基本的注意】
・あらかじめ高コレステロール血症治療の基本である食事療法を行ない、さらに運動療法や、高血圧・喫煙などの虚血性心疾患のリスクファクターの軽減も充分に考慮してください。
・肝機能検査を使用開始時より12週までの間に1回以上、それ以降は定期的(半年に1回など)に行なってください。
・服用中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には使用を中止してください。
・近位筋脱力、CK(CPK)高値、炎症を伴わない筋線維の壊死、抗HMG-CoA還元酵素(HMGCR)抗体陽性などを特徴とする免疫介在性壊死性ミオパチーがあらわれ、服用中止後も持続する例が報告されているので、状態を充分に観察してください。なお、免疫抑制剤使用により改善がみられたとの報告例があります。
【効能・効果に関連する使用上の注意】
・適用の前に充分な検査を実施し、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症であることを確認した上でピバスタ4mgの適用を考慮してください。
・家族性高コレステロール血症のうちホモ接合体については使用経験がないので、治療上やむを得ないと判断される場合のみ、LDL-アフェレーシスなどの非薬物療法の補助としてピバスタ4mgの適用を考慮してください。
・小児が使用する場合は、小児の家族性高コレステロール血症の治療に充分な知識および経験を持つ医師のもとで、ピバスタ4mgの使用が適切と判断される場合についてのみ適用を考慮してください。
・女性では、冠動脈疾患の発症は男性と比べて遅いと報告されていることも踏まえ、女児に対するピバスタ4mgの使用の要否については、リスク・ベネフィットを考慮して、特に慎重に判断してください。
【用法・用量に関連する使用上の注意】
・肝障害のある成人が使用する場合は、開始服用量を1日1mgとし、最大服用量は1日2mgまでとします。また、肝障害のある小児が服用する場合には、1日1mgを使用します。
・ピバスタ4mgは服用量(全身曝露量)の増加に伴い、横紋筋融解症関連有害事象が発現するので、4mgに増量する場合には、CK(CPK)上昇、ミオグロビン尿、筋肉痛および脱力感などの横紋筋融解症前駆症状に注意してください。
【高齢者】
・一般に高齢者では生理機能が低下しているので、副作用が発現した場合に減量するなど注意してください。: 横紋筋融解症があらわれやすいとの報告があります。
【妊婦、産婦、授乳婦など】
・妊婦または妊娠している可能性のある人は服用しないでください。
・授乳中の人は服用しないでください。
【小児など】
・小児が服用する場合は、運動の頻度や強度、CK(CPK)上昇に注意し、慎重に使用してください。: 小児では運動の頻度や強度が成人に比べて大きくなる場合があり、筋障害があらわれやすいおそれがあります。
・低出生体重児、新生児、乳児または10歳未満の小児に対する安全性は確立していません。