【禁忌】
・ブルージェクト静注10mgの成分、フェノチアジン系化合物およびその類似化合物に対し過敏症の既往歴のある人
・グルコース-6-リン酸脱水素欠損症と判明している人: メトヘモグロビン血症の増悪および溶血を起こす可能性があります。
・NADPH還元酵素欠損症と判明している人: メトヘモグロビン血症の増悪および溶血を起こす可能性があります。
・塩素酸塩によるメトヘモグロビン血症の人: 毒性の強い次亜塩素酸塩が形成される可能性があります。
・シアン化合物中毒の解毒剤として使用した亜硝酸化合物によるメトヘモグロビン血症の人: シアンによる毒性が生じやすくなります。
【慎重使用】
・中等度または高度の腎機能障害のある人: ブルージェクト静注10mgの主たる排泄経路は腎臓です。腎機能が低下している人では、腎機能障害の悪化またはブルージェクト静注10mgの排泄遅延による副作用発現のおそれがあるため、低用量から使用を開始するなど、状態を観察しながら慎重に使用してください。
・アニリンまたはジアフェニルスルホンによるメトヘモグロビン血症の人: 溶血を起こしやすくなります。
・新生児および生後3ヵ月以下の乳児: ブルージェクト静注10mgによりメトヘモグロビン血症の増悪や溶血を起こしやすくなります。
【重要な基本的注意】
・ブルージェクト静注10mg使用後にメトヘモグロビン血症の増悪や溶血が認められる場合、グルコース-6-リン酸脱水素酵素欠損症もしくはNADPH還元酵素欠損症である可能性またはブルージェクト静注10mgの使用量が過剰となっているおそれがあります。状態を充分に観察し、ブルージェクト静注10mg使用後にこれらの症状などが認められた場合には、ブルージェクト静注10mgの使用中止やほかの治療法への切り替えなどを考慮してください。
・ブルージェクト静注10mgと選択的セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、三環系抗うつ剤、ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤などのセロトニン作動薬との併用により、セロトニン症候群があらわれるおそれがあります。ブルージェクト静注10mg使用前にこれらの薬剤を使用している可能性がある場合は、低用量からの使用開始を考慮するなど、状態を充分に観察しながら慎重に使用してください。
・ブルージェクト静注10mgによる効果が認められない場合、チトクロームb5
還元酵素欠損症またはスルフヘモグロビン血症などの可能性が考えられるため、ほかの治療法への切り替えを考慮してください。
【用法・用量に関連する使用上の注意】
・生後3ヵ月を過ぎた乳幼児、小児および成人におけるアニリンまたはジアフェニルスルホンによるメトヘモグロビン血症の場合の累積使用量は最大4mg/kgまでとします: 溶血を起こしやすくします。
・新生児および生後3ヵ月以下の乳児における最大累積使用量に関する情報が限られています。新生児および生後3ヵ月以下の乳児では、ブルージェクト静注10mgによりメトヘモグロビン血症の増悪や溶血を起こしやすいため、繰り返し使用を行なう場合は、状態を観察しながら慎重に使用してください。
【適用上の注意】
・ブルージェクト静注10mgは静脈内注射にのみ使用してください。
・メチルチオニニウム塩化物が析出する場合があるので、体温付近の温度で約3分間振とうし溶解後使用してください。
・アンプルカット時の異物混入を防ぐため、エタノール消毒綿などで払しょくしカットしてください。
【高齢者】
・一般的に高齢者では生理機能が低下しているので、状態を充分に観察しながら使用してください。
【妊婦、産婦、授乳婦など】
・妊婦または妊娠している可能性のある人は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用してください。
・授乳婦の使用は避けることが望ましいとされていますが、やむを得ず使用する場合は授乳を避けてください。
【小児など】
・新生児および3ヵ月以下の乳児ではブルージェクト静注10mgによりメトヘモグロビン血症の増悪や溶血を起こしやすいため、状態を観察しながら慎重に使用してください。繰り返し使用を行なう場合は、特に注意してください。