【禁忌】
・緑内障のある人: 抗コリン作用により散瞳と共に房水通路が狭くなり、眼圧が上昇し、症状を悪化させるおそれがあります。
・三環系抗うつ剤に対し過敏症の人
・心筋梗塞の回復初期の人: 血圧降下、血圧上昇、頻脈、不整脈、心ブロックなどがあらわれることがあります。
・尿閉(前立腺疾患など)のある人: 抗コリン作用により症状が悪化することがあります。
・モノアミン酸化酵素阻害剤を使用中の人
【慎重服用】
・排尿困難または眼内圧亢進などのある人: 抗コリン作用により、これらの症状が悪化することがあります。
・心不全・心筋梗塞・狭心症・不整脈(発作性頻拍・刺激伝導障害など)などの心疾患のある人、または甲状腺機能亢進症の人: 循環器系に影響を及ぼすことがあり、これらの症状が悪化するおそれがあります。
・てんかんなどのけいれん性疾患またはこれらの既往歴のある人: けいれんを起こすことがあります。
・躁うつ病の人: そう転、自殺企図があらわれることがあります。
・脳の器質障害、または統合失調症の素因のある人: 精神症状を増悪させることがあります。
・衝動性が高い併存障害を有する人: 精神症状を増悪させることがあります。
・重篤な肝・腎障害のある人: 代謝・排泄障害により副作用があらわれやすくなります。
・高齢者
・小児
【重要な基本的注意】
・眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が起こることがあるので、プロチアデン25mgの服用中は自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事しないよう注意してください。
・うつ症状を呈する人は希死念慮があり、自殺企図のおそれがあるので、このような人は使用開始早期ならびに使用量を変更する際は、状態および病態の変化を注意深く観察してください。
・不安、焦燥、興奮、パニック発作、不眠、易刺激性、軽そう、そう病などがあらわれることが報告されています。また、因果関係は明らかではありませんが、これらの症状、行動を来たした症例において、基礎疾患の悪化または自殺念慮、自殺企図、他害行為が報告されています。状態および病態の変化を注意深く観察するとともに、これらの症状の増悪が観察された場合には、服薬量を増量せず、徐々に減量し、中止するなど適切な処置を行なってください。
・自殺目的での過量服用を防ぐため、自殺傾向が認められる場合には、1回分の処方日数を最小限にとどめてください。
・家族などに自殺念慮や自殺企図、興奮、攻撃性、易刺激性などの行動の変化および基礎疾患悪化があらわれるリスクなどについて充分理解し、医師と緊密に連絡を取り合うようにしてください。
・使用量の急激な減少ないし服用の中止により、嘔気、頭痛、倦怠感、易刺激性、情動不安、睡眠障害などの離脱症状があらわれることがあります。使用を中止する場合には、徐所に減少するなど慎重に行なってください。
【効能・効果に関連する使用上の注意】
・抗うつ剤の使用により、24歳以下の人で、自殺念慮、自殺企図のリスクが増加するとの報告があるため、プロチアデン25mgの服用にあたっては、リスクとベネフィットを考慮してください。
【その他の注意】
・海外で実施された大うつ病性障害などの精神疾患を有する人を対象とした、ドチエピンを含む複数の抗うつ剤の短期プラセボ対照臨床試験の検討結果において、24歳以下の人では、自殺念慮や自殺企図の発現リスクが抗うつ剤使用群でプラセボ群と比較して高かったとの報告があります。なお、25歳以上の人における自殺念慮や自殺企図の発現のリスクの上昇は認められず、65歳以上においてはそのリスクが減少しました。
・主に50歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において、選択的セロトニン再取り込み阻害剤および三環系抗うつ剤を含む抗うつ剤を使用した人で、骨折のリスクが上昇したとの報告があります。
【高齢者】
・高齢者での薬物動態試験で、高い血中濃度が持続することが認められています。
・高齢者では、起立性低血圧、ふらつき、抗コリン作用による口渇、排尿困難、便秘、眼内圧亢進などがあらわれやすくなっています。
【妊婦、産婦、授乳婦など】
・妊婦または妊娠している可能性のある人は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用してください。
・授乳中の人は服用を避け、やむを得ず服用する場合には授乳を中止してください。