不眠症 - このカテゴリーに関連するニュース・情報
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2010-08-02
ソース（記事原文）：ArticlesBase.com
不眠症について
1)不眠症とは？
不眠症にはさまざまなタイプがあります。多いのは寝つきが悪いことに苦しむタイプで、睡眠が途中で途切れてしまうタイプもあれば、早朝に目が覚めてしまうタイプもあります。また少数ですが単に睡眠の質が悪くて休んだという気がしないタイプもあります。もし不眠の症状が3週間から4週間以上続いていれば、それは慢性不眠症ということになります。
2)不眠症によって起こる問題は？
睡眠の必要量には個人差があります。私達は皆、他の人よりも少ない睡眠で十分普通に生活できる人達がいることを知っています。しかし不眠症の人の場合は、睡眠が少ないことで苦痛が生じたり、日常生活に影響が出ます。睡眠不足は日中の眠気を生じさせ、車の運転中や機械の操作中に注意力を低下させたり、運動神経を鈍らせて、危険な状態になる恐れがあります。また注意力や記憶力の低下も勉強や仕事の生産性に影響を及ぼします。睡眠不足の人はイライラする傾向があり、そのせいで他人との関係が悪くなることがあります。このため、睡眠障害を抱えている人は生活の質が低下しているかもしれません。また多くの場合、不眠症は不安障害やうつ病といった精神疾患の症状である可能性があり、これらの疾患を治療する必要性に気付くことも大切です。慢性不眠症の人の中には、咳止めシロップやアルコールを飲むことで治そうとする人もいます。残念なことに、こうした薬物の不正な使用パターンは睡眠障害を悪化させるだけでなく、身体的健康にダメージを与えたり、依存症の問題を引き起こします。
3)不眠症の原因は？
不眠症はごく一般的な病気であり、ほとんどの人がその人生で数回は経験しているでしょう。状況から受ける影響だけで睡眠障害が普通の人に起こることもあり、例えば、過度の騒音や不慣れな環境は睡眠に影響を与える可能性があります。時差を超えて旅行する場合、また交代制の仕事に就いている場合は時差ボケが起こります。このような状況から受ける影響が修正されると、通常は睡眠が改善されます。病気の患者では痛みや息切れなど特定の身体的症状によって睡眠が中断される可能性があります。
一過性不眠症はストレスや心配事も原因で起こります。勉強、職場、人間関係でストレスを受けている場合に睡眠不足になるのはよくあることです。ストレスを克服すると、通常は睡眠が改善されます。
しかしストレス要因が持続していたり、克服できないために慢性不眠症に悩む人もたくさんいます。慢性不眠症の場合は、睡眠障害が数週間以上続きます。不眠症は一般に、その人のストレスへの対処法がストレスに負けてしまった場合に適応障害としてあらわれます。他にはうつ病などの精神疾患にかかっていることもあり、その場合は速やかに治療を受けることが必要です。
特に早朝に目が覚めてしまう不眠症は、うつ病の場合によく見られます。うつ病の症状としてあらわれるもので他に気を付ける必要があるのは、抑うつ気分、食欲低下、やる気や興味の喪失、度重なる否定的な考え、自分には価値がないという感情、さらには自殺願望です。うつ病はその人の生活に深刻な影響を与える恐れのある病気ですが、効果的な治療法を利用することができます。不眠症と関連していることの多い他の疾患の1つに、不安障害があります。この障害は持続する過度の不安や心配が特徴です。またパニック発作を起こすことがある人もいれば、一方では身体的な症状が持続する人もいます。さらに強迫性障害の症状である強迫的な洗浄行為や確認行為が見られる人もいます。最後に、不眠症は統合失調症のように深刻な精神疾患を発症している人にも見られます。この疾患の人は幻聴を体験したり、奇妙な行動や信念が見られます。
上記の精神疾患であるとの診断を受け、その治療を受けることが多いのは残念なことですが、現在はこれらの疾患に効果的な治療法を利用することができます。
4)診察や治療が自分に必要かどうかを知るには？
もしあなたが2週間以上睡眠不足の状態にあり、そのせいで自分の活動や生活に影響が出ているのであれば、医師に相談したほうがいいでしょう。特にうつ病などの精神疾患が疑われる症状が他にある場合は、そうした疾患にも対処する必要があるため、医師に相談することが適切です。覚えておいてほしいのは、精神疾患は治療すれば十分な効果が得られるということです。医師はあなたから詳細な病歴を聴取し、続いて身体診察を行います。これはあなたの不眠症の一因と考えられる医学的要因や精神的要因を特定するためです。必要に応じて、血液検査などの身体的検査を行うことがあります。その後医師は診断を下し、治療法を決めます。
5)不眠症の治療方法は？
非薬物療法（非医療的アプローチ）と薬物療法（医療的アプローチ）の両方を用いて治療を行います。
i)非薬物療法
まず、眠りの浅い人や睡眠障害のある人は睡眠環境を適切に整えるべきです。そのため、夕方以降はカフェインを含むコーヒー、お茶、飲み物を避ける、午後の長時間の昼寝は避ける、また静かで（耳栓が役に立ちます）快適な寝室を確保する必要があります。アルコールは減らすべきです。アルコールのおかげで眠くなるように思われますが、実際のところアルコールはその後の睡眠を中断させます。かなり眠くなった時だけベッドに入るようにして、15分たってもまだ眠れない場合は、ベッドから出て静かに少し本を読んでみましょう。また眠る前に瞑想や筋肉の緊張をほぐすなどのリラックス行為を行うことも役に立ちます。
ii)薬物療法
薬物療法が必要な人に対して医師は睡眠薬を処方することがあります。睡眠薬は一般にベンゾジアゼピン系と呼ばれる鎮静薬のグループに属しています。ゾルピデムやゾピクロンといった特定の鎮静薬にはベンゾジアゼピン様作用があります。鎮静薬にはいろいろあり、さまざまな方法で睡眠促進に効果を発揮します。例えば短時間作用型のもの（ロラゼパムなど）は入眠を促進しますが日中のひどい鎮静は引き起こしません。一方、長時間作用型のもの（ジアゼパムなど）は中途覚醒のない長時間睡眠の維持に有用です。その有効性が証明されているにもかかわらず、一部の使用者にはベンゾジアゼピン系の副作用である依存症（薬の使用が止められない、時間の経過とともに薬の必要量が多くなる）が見られます。短期間、適度な量の睡眠薬を医師の指示に従って服用すれば、このリスクはかなり軽減されます。患者の状態が改善すると、医師は薬の量を徐々に減らすよう指導します。睡眠薬を使用している多くの人にとって、病気の治療中にその使用を上手に止めようと気を付けるのは大切なことです。
長時間作用型ベンゾジアゼピン系鎮静薬を服用している人の一部には日中の眠気が起こる可能性があり、これは車の運転中や機械の操作中は問題となります。時に、ベンゾジアゼピン系鎮静薬の依存症の可能性を心配する人には、代わりに鎮静作用のある抗ヒスタミン薬（特定のインフルエンザ治療薬など）や抗うつ薬が処方されることがあります。このような薬でも同じような効果が十分に得られます。
また抑うつや不安が見られる人の場合、薬物療法の中心は抗うつ薬や抗不安薬であり、睡眠薬はその補助であることに留意しておくことも大切です。抑うつが解消されると、睡眠も改善されます。
シンガポール・メディカル・カウンシル（the Singapore Medical Council）によって制定され、一般医による鎮静薬の処方について定めたガイドラインがあります。もし不眠症が続いてさらに多くの鎮静薬が必要であれば、精神科医への紹介が必要となるかもしれないことを患者は理解しておかなければなりません。
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