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2012-10-10
ソース(記事原文):Emaxヘルス
非ホルモン剤のガバペンチンがホットフラッシュを減らすと報告された
Emaxヘルス(2012年10月10日)― ロビン・ウルフソンMD(Robin Wulffson MD)著
ホットフラッシュは極めて不快な閉経期症状です。ホルモン補充療法(HRT)によってこの症状を和らげることができますが、さまざまな理由から、多くの女性はHRTを利用しない選択をします。各種の非ホルモン剤も利用可能ですが、大抵、それら薬剤では大幅な緩和を得られません。新規非ホルモン剤の徐放性ガバペンチン(セラダ(Serada)、デポメド社(Depomed))が、閉経期女性のホットフラッシュを減らすとともに睡眠を改善すると報告されています。フロリダ州オーランドで10月3日~6日に開催された第23回北米閉経学会(NAMS)年次大会(North American Menopause Society (NAMS) 23rd Annual Meeting)で、この薬剤の第III相臨床試験の結果が発表されました。
この臨床試験はブリーズ3(BREEZE 3)として知られ、ホットフラッシュと睡眠に対するガバペンチン徐放剤の効果を評価しました。データは、2名の治験責任医師それぞれによる2件のアブストラクトで発表されました。ガバペンチンは、てんかん発作およびレストレスレッグス症候群のコントロールで米国食品医薬品局(Food and Drug Administration : FDA)の承認を取得しており、最近、ヘルペス後神経痛(ヘルペスが原因の神経痛)の治療に対しても承認されました。先の7月には、ガバペンチン徐放剤の新薬承認申請が提出されました。承認されれば、この薬剤は閉経期症状の治療において初の非ホルモン剤・非抗うつ剤治療となるだろうと、筆頭研究者のジョアン・ピンカートンMD(JoAnn Pinkerton, MD)は説明しました。彼女はシャーロッツビルのバージニア大学(University of Virginia)産婦人科学教授で、NAMSの元学会長です。
ピンカートン博士は、短時間作用型のガバペンチンは女性の20%で忍容性が良好ではなく、彼女たちは眠気やめまいを訴えたと指摘しました。一方、徐放性製剤を用いた今回の試験では、眠気やめまいの発現率は使用開始時には11%でしたが、急速に3%まで低下しました。全体的に見るとガバペンチンは忍容性が極めて良好であり、それらの症状を理由に治療を中止した女性はごく少数であったと、彼女は言い添えました。6カ月使用した後には、ほとんどの女性がかなり良くなったと感じました。
ブリーズ3試験には、閉経後の女性600例が組み入れられました(平均年齢54.0歳、月経が停止してからの平均期間114カ月、被験者の平均体格指数(BMI)29.4 kg/m2)。女性たちは、ガバペンチン1日1,800 mg投与群(朝に600 mg、夕に1,200 mg)またはプラセボ投与群のいずれかに無作為に割り付けられました。この試験は複数の施設で実施し、24週間続けられました。600例のうち、41%が外科手術誘発性の閉経(手術時の卵巣摘出)でした。
主要評価項目は、4週目と12週目でのホットフラッシュの頻度および重症度、また副次評価項目は24週目のホットフラッシュの頻度および重症度でした。ベースライン時、ホットフラッシュの平均回数はガバペンチン群で11.8回/日、プラセボ群で12.0回/日でした。600例のうち、397例が24週間の治療を完了しました(ガバペンチン群206例(68.9%)、プラセボ群191例(65.0%))。
研究者らは、ガバペンチンは4週目のホットフラッシュの平均回数を1.69回とプラセボよりも有意に減少させ、12週目には1.14回に減少させたことを明らかにしました。こうした減少は、24週目まで続きました。プラセボ群の女性と比べて、ガバペンチン群の女性たちは「かなり」または「大いに」改善されたと報告しました。12週目での変化に対する患者の全般印象(Patient Global Impression of Change)尺度は68%対54%で、24週目では、この割合は74%対54%でした。
ガバペンチンはほとんどの女性で忍容性が良好であり、ガバペンチン群で有害事象を理由に離脱した被験者の割合は、プラセボ群よりも5%多いだけでした(16.7%対11.5%)。ガバペンチン群とプラセボ群で最もよく見られた有害事象は、めまい(13%対3%)、頭痛(9%対8%)、眠気(6%対3%)、上気道感染症(6%対4%)でした。プラセボ群と比べると、ガバペンチン群の被験者は24週間で体重がわずかに増えましたが(0.8 kg(1ポンド、12オンス))、その差は統計的に有意ではありませんでした。
重要事項:
この臨床試験の結果は有望ですが、ガバペンチンは中枢神経系に作用し、てんかんの治療に使用されています。そのため、これは市場に出る前に十分な評価が行われる必要がある強力な薬剤です。
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