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2007-10-17
ソース(記事原文):BBCニュース
ステロイドが麻痺治療の「鍵」を握る
2007年10月17日
一般に処方されるステロイドが、顔面の外観を損なう症状を回復させるのに有用であることが、英国ダンディーの研究者らによって明らかにされた。
ベル麻痺の主要研究において、プレドニゾロン投与による早期治療を受けた患者の95%が9ヶ月以内に完全治癒したことが示された。
この神経疾患を発症すると、片側顔面麻痺になることがある。
生涯を通じて60人に1人が発症し、どの年齢の誰にでも発現しうるものである。
ベル麻痺は、妊婦のほか、糖尿病、インフルエンザ、風邪、その他の上気道疾患の患者に発症することが極めて多い。
有名人にもジョージ・クルーニーやピアース・ブロスナンなど罹患者がいる。
「明確な証拠」
疾患の原因は謎だが、高価な抗ウイルス薬を用いた治療が広範に行われている。
ところが、今回の研究で、比較的安価なステロイド薬プレドニゾロンが「最良の治療」であることが示された。
同研究者らは、プレドニゾロンのほうが抗ウイルス薬アシクロビルよりも治癒率が「有意」に優れており、アシクロビルには「ほとんど有益性がなかった」と主張した。
プレドニゾロン投与による早期治療により、完全治癒率は3ヵ月後に83%、9ヶ月後には95%となることを、同研究チームが明らかにした。
本研究を主導したフランク・サリバン(Frank Sullivan)教授は、今回の発見により、この疾患に苦しむ人の「状況は一変」するだろうと述べている。
「ステロイドから抗ウイルス薬まで様々な治療を混合したり、一方で何も投与しなかったりというのが現状である」と同氏は語った。
約80%は未治療でも快方に向かうが、今回の結果はそれよりも有意な改善がみられる。
「今回の研究は、完全に治癒するにはステロイドによる早期治療が最良の結果をもたらすという明快な証拠を提示するものである」
この疾患は、19世紀にスコットランドの臨床医チャールズ・ベル(Sir Charles Bell)氏によって最初に発見された。
現在使用されている治療
ベル麻痺は、微笑んだり、眼を閉じたりすることを可能にする顔面神経に影響を及ぼすものである。
麻痺は、頭蓋骨内腔に位置する顔面神経の腫脹を特徴とし、突然発症する。
サリバン氏は「今回の発見は、プレドニゾロンがこの腫脹を抑え、神経を正常な働きに戻すということである」と述べた。
残念なことに、約5%の症例は、神経に生じた損傷が一段と永続的なもので、現在利用可能な治療では完全治癒は不可能であるように思われる。
「この症状をステロイドで早期治療することが、患者にとって鍵となる」
本試験は、ダンディー大学(Dundee University)が主導し、アバディーン、エジンバラ、グラスゴーにある各スコットランド大学、ならびに英国各地のGP(家庭医)サービスの支援により実施された。
この結果は、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン(医学誌)に掲載された。
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