以下の場合、タルグレチン75mgを絶対に服用しないでください。
・タルグレチン75mgの成分に対し過敏症の既往歴のある人
・妊娠中の人、または授乳中の人
・妊娠する可能性のある人
・すい炎の既往歴のある人
・未治療の高コレステロール症の人
・未治療の高トリグリセリド血症の人
・ビタミンA過剰症の人
・未治療の甲状腺疾患の人
・肝不全の人
・全身感染症が進行中の人
【慎重服用】
・ゲムフィブロジル、抗高脂血症薬を服用中の人
・タモキシフェン、パクリタキセル、アトロバスタチンを服用中の人
・経口または体内吸収性避妊薬を使用中の人
・レチノイド製剤(イソトレチノイン、エトレチナート、トレチノインなど)に対し過敏症の既往歴のある人
・糖尿病の人
・胆のうに疾患のある人または既往歴のある人
・肝臓疾患のある人または既往歴のある人
・少量以上のアルコールを日常的に摂取している人
・特に真菌感染、細菌感染、発作の治療薬を服用中の人
・多量のグレープフルーツ、またはグレープフルーツを摂取している人
【使用上の注意】
●一般:
・レチノイドに対して過敏症の人は、注意してタルグレチン75mgを服用してください。
・タルグレチン75mgの服用中は献血を避けてください。
・ブチル化ヒドロキシアニソールは粘膜に炎症を起こすおそれがあるため、カプセルは噛まずに、完全に飲み込んでください。
●脂質:
・ベキサロテンの摂取により脂質異常が起こることが証明されています。タルグレチン75mgによる治療を開始する前に、ベキサロテンに対する脂質応答が確立する2-4週間の間、空腹時血中脂質(ゴリグリセライドおよびコレステロール)検査を1週間間隔で行ない、その後は最低1ヵ月に1回は行なってください。
・空腹時トリグリセリドを、タルグレチン75mg治療を開始する前に正常にしてください。
・臨床的続発症のリスクを減らすためにも、空腹時トリグリセリド値は4.52mmol/l以下になるようにし、万一レベルが上昇した場合は、抗高脂血症剤治療が推奨されており、また必要に応じて減量または休薬を行なってください。
・臨床試験結果によると、アトロバスタチンと併用した場合でもベキサロテン濃度に影響を与えませんが、ゲムフィブロジルと併用した場合は大幅に増加するため、併用を避けてください。
●すい炎:
・臨床試験の結果、空腹時血清トリグリセリドの上昇による急性すい炎の発生が報告されています。
・すい炎のリスク因子を持つCTCL(皮膚T細胞性リンパ腫)の人(すい炎の既往歴のある人、未治療の脂質異常症の人、多量アルコール摂取者、未治療の糖尿病のある人、胆道疾患の人、トリグリセライド値を上げる、またはすい毒性上昇させる治療を受けている人など)は、服用の有益性が危険性を上回る場合に限りタルグレチン75mgを服用してください。
●肝機能検査値(LFT)異常:
・ベキサロテン服用によるLFT異常が報告されていますが、減量または休薬により80%の人が1ヵ月以内に異常が改善されています。
・LFTの基準値を理解し、服用開始後1ヵ月は毎週、その後は毎月注意深く観察してください。SGOT/AST、SGPT/ALT、ビリルビンが正常よりも3倍以上高くなった場合は、減量または休薬を考慮してください。
●甲状腺機能検査変化:
・ベキサロテン服用により、特に甲状腺ホルモン(総チロキシン)および甲状腺刺激ホルモンにおける可逆的減少をはじめとする甲状腺機能検査値の変化が認められています。
・甲状腺機能検査の基準値を理解して治療中は最低でも月に1回の検査と、甲状腺機能低下に伴う症状の出現に注意してください。
・ベキサロテン服用による症候性甲状腺機能低下症がある人は、甲状腺ホルモン補給で症状を改善してください。
●白血球減少症:
・ベキサロテン服用による白血球減少症が報告されていますが、減量または休薬によりほとんどの人において改善されています。
・基準となる白血球細胞の白血球百分率を測定し、服用開始後1ヵ月は毎週、その後は毎月検査を行なってください。
●貧血:
・基準となる赤血球を測定し、服用開始後1ヵ月は毎週、その後は毎月検査を行なってください。
・赤血球が低下した場合は、現行の医療行為に従って管理してください。
●水晶体混濁:
・潜在的または既存の水晶体混濁が、服用期間または服用量とは無関係にベキサロテンの服用により発症することがあります。その関係性については定かではありませんが、ベキサロテンの長期服用との関係性も除外できません。
●ビタミンA補給:
・潜在的付加毒性を避けるため、ビタミンAの摂取は1日15000IU以下に抑えるのがよいとされています。
●糖尿病の人:
・低血糖を引き起こすことがあるため、インスリン、インスリン分泌促進剤(スルホニル剤など)、インスリン増感剤(チアゾリジンジオンなど)を使用中の人は併用に注意してください。
・ベキサロテンの単剤服用による低血糖発現は報告されていません。
●光線過敏症:
・一部のレチノイド使用により光線過敏症が発現するため、治療中は太陽光線の照射を最小限にし、太陽灯は浴びないようにしてください。
●経口避妊薬:
・ベキサロテンは潜在的に代謝酵素を減少させるため、論理的にエストロゲン避妊薬の効果も減少させることが考えられます。
・ベキサロテンは奇形児誘発のリスクが高いため、妊娠する可能性のある女性が服用する場合は、非ホルモンタイプの信頼できる避妊法を行なってください。
妊婦または妊娠している可能性のある人は、絶対に服用しないでください。
授乳中の人は服用しないでください。