以下の場合、デピロックス50を絶対に服用しないでください。
・緑内障のある人: 抗コリン作用により緑内障を増悪させるおそれがあります。
・三環系抗うつ剤に対し過敏症の人
・心筋梗塞の回復初期の人: 循環器系に影響をおよぼすことがあるので、心筋梗塞を増悪させるおそれがあります。
・モノアミン酸化酵素阻害剤を使用中または使用中止後2週間以内の人: 発汗、不穏、全身けいれん、異常高熱、昏睡などが現れることがあります。
【慎重服用】
・排尿困難または眼内圧亢進などのある人: 抗コリン作用によりこれらの症状を増悪させるおそれがあります。
・心不全・心筋梗塞・狭心症・不整脈(発作性頻拍・刺激伝導障害など)などの心疾患のある人または甲状腺機能亢進症の人: 循環器系に影響をおよぼすことがあるので、これらの症状を増悪させるおそれがあります。
・てんかんなどのけいれん性疾患またはこれらの既往歴のある人: けいれんを起こすことがあります。
・躁うつ病の人: 躁転、自殺企図が現れることがあります。
・自殺念慮または自殺企図の既往のある人、自殺念慮のある人: 自殺念慮、自殺企図が現れることがあります。
・脳の器質障害または統合失調症の素因のある人: 精神症状を増悪させることがあります。
・衝動性が高い併存障害を有する人: 精神症状を増悪させることがあります。
・高齢者
・小児
【重要な基本的注意】
・眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が起こることがあるので、デピロックス50の服用中は自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事しないように注意してください。
・うつ病を呈する人は希死念慮があり、自殺企図のおそれがあるので、このような人は服用開始早期ならびに服用量を変更する際には状態および病態の変化を注意深く観察してください。
・不安、焦燥、興奮、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻撃性、衝動性、アカシジア/精神運動不穏、軽躁、躁病などが現れることが報告されています。また因果関係は明らかではありませんが、これらの症状・行動を来たした症例において、基礎疾患の悪化または自殺念慮、自殺企図、他害行為が報告されています。状態および病態の変化を注意深く観察すうとともに、これらの症状の増悪が観察された場合には、服用量を増量せず、徐々に減量し、中止するなど適切な処置を行なってください。
・自殺目的での過量服用を防ぐため、自殺傾向がみられる人が服用する場合には、1回分の服用日数を最小限にとどめてください。
・家族などに自殺念慮や自殺企図、興奮、攻撃性、易刺激性などの行動の変化および基礎疾患悪化が現れるリスクなどについて充分に理解してください。
・服用量の急激な減少ないし服用の中止により、情動不安、悪寒、錯乱、頭痛、睡眠障害、倦怠感、嘔気、発汗などの離脱症状が現れることがあります。服用を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行なってください。
【効能・効果に関連する使用上の注意】
・抗うつ剤の服用により、24歳以下の人で自殺念慮、自殺企図のリスクが増加するとの報告があるため、デピロックス50の服用にあたっては、リスクとベネフィットを考慮してください。
【その他の注意】
・動物実験で、アモキサピンにより内分泌系に対する影響がみられ、雌性動物で乳腺小葉-腺房の発達が起こるとの報告があります。
・海外で実施された大うつ病性障害などの精神疾患を有する人を対象とした、複数の抗うつ剤の短期プラセボ対照臨床試験の検討結果において、24歳以下の人では自殺念慮や自殺企図の発現のリスクが抗うつ剤服用群でプラセボ群と比較して高かったとの報告があります。なお25歳以上の人における自殺念慮や自殺企図の発現のリスクの上昇は認められず、65歳以上においてはそのリスクが減少しました。
・主に50歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において、選択的セロトニン再取り込み阻害剤および三環系抗うつ剤を含む抗うつ剤を服用した人で、骨折のリスクが上昇したとの報告があります。
高齢者では、起立性低血圧、ふらつき、抗コリン作用による口渇、排尿困難、便秘、眼内圧亢進などが現れやすいので、低用量から服用を開始するとともに、状態を観察しながら慎重に服用してください。
妊婦または妊娠している可能性のある人は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ服用してください。
授乳中の人は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ服用してください。