パントガールは、毎日服用することでビタミンBやアミノ酸など髪の成長に必要な栄養素が摂取できる、主に女性のびまん性脱毛症の症状を改善するための薬です。
髪は1ヵ月で約1.2センチ伸びると言われていますが、正常な状態でも一定の期間が過ぎると自然に抜け落ち、その抜け落ちたところからまた新しい髪が生えてきます。この1本の毛髪が成長し始めてから抜けるまでの周期をヘアサイクルと呼び、一般にその期間は4-6年です。毛髪1本ごとのヘアサイクルはそれぞれ異なり、脱毛の時期がずれているために通常は一度にまとめて抜けることはなく、また1日あたり100本程度の抜け毛は自然の現象です。ところが、抜けた毛の毛根にゆがみや委縮、皮脂や汚れの付着、発育不全などのほか、細くて短い抜け毛が多く認められるようになった場合、それは毛髪への栄養が行きわたっていない、もしくは頭皮環境が悪化しているために起こる抜け毛だと考えられます。
脱毛が遺伝性である場合、それは男性ホルモンが原因です。男性ホルモンであるテストステロンは男性のみならず女性においてもわずかながら分泌されており、骨や筋肉の成長、性衝動の亢進などに関係しています。その量は男性の約5-10パーセント程度とわずかで、このテストステロンが卵巣でアロマターゼ酵素によって女性ホルモンのエストロゲンに変換されます。
女性の体内で分泌される男性ホルモンの量は一生を通じてほとんど変化はなく、また若い頃は女性ホルモンの生産が活発であるためテストステロンの影響を受けることはほとんどありません。ところが出産、更年期、閉経などにより女性ホルモンの分泌が激減すると、今度は男性ホルモンの影響を強く受けるようになってきます。髪の毛が細くなったり、抜けたりするのはこのホルモンバランスの乱れが原因です。
びまん性脱毛症も脱毛の症状のひとつです。圧倒的に女性に多くみられ、次第に髪の密度が減って地肌が見えるようになっていきますが、その原因は、遺伝、女性ホルモンのバランスの変化、ストレス、ダイエットなどによる栄養不足、過度なシャンプーやヘアケアなどさまざまで、「女性男性型脱毛症(FAGA)」と呼ばれることもあります。このような広範囲の脱毛症の場合、ヘアサイクルが妨げられて、新しい髪の毛が形成される前に抜け落ちてしまうのがその理由です。
パントガールは、びまん性脱毛症をはじめとする女性の脱毛症の治療薬です。1カプセル中に髪の毛の重要な構成要素を含んでおり、これを継続して服用することで抜け毛を減らすだけでなく健康な髪の成長を促進し、髪の毛の質を向上させる効果が期待できます。
例えばケラチンは、髪の毛をはじめ、爪や皮膚などの角質を形成しているたんぱく質ですが、パントガールにはこのケラチンの形成に重要な材料となるシスチンをはじめ、新しい有毛細胞の形成における高代謝活性に不可欠なビタミンB群である硝酸チアミン(ビタミンB1)とパントテン酸カルシウム(ビタミンB5)、さら髪の毛や皮膚の細胞再生のために多数の微量元素を提供する薬用酵母などが含まれています。
これらの成分の相互作用により、パントガールは成長しきらない髪の毛の細胞を刺激して新しい細胞を形成し、休止期や退行期にある毛髪を成長期に戻すことで、びまん性脱毛症などの症状を改善するように働きかけます。また髪の毛以外にも、ケラチンを主要成分とする爪や皮膚を丈夫にする効果も期待できます。
なお、パントガールは比較的作用が軽いことから、より高い治療効果を期待するため、遺伝性脱毛症の治療の場合は男女共に使用できるアルファトラジオールを有効成分とする「
パントスチン
」と併用することが推奨されています。
パントガールの別市場向け商品「
パントビガール
」もご利用いただけます。
パントスチンについては
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をご覧ください。