【禁忌】
・重症ケトーシス、糖尿病性昏睡または前昏睡、1型糖尿病の人: 輸液およびインスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるのでユーレパ-2の使用は適しません。
・重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある人: インスリン注射による血糖管理が望まれるので、ユーレパ-2の使用は適しません。
・妊婦または妊娠している可能性のある人
・ユーレパ-2の成分に対し過敏症の既往歴のある人
【慎重服用】
・肝機能障害のある人: ユーレパ-2は主に肝臓で代謝されるため、血中濃度が上昇して低血糖を起こすおそれがあります。重度の肝障害のある人は、低用量(1回0.125mg)から使用を開始するなど、慎重に使用してください。
・重度の腎機能障害のある人: 血中濃度が上昇して低血糖を起こすおそれがあります。
・インスリン製剤を使用中の人: 低血糖のリスクが増加するおそれがあります。
・以下の人、または状態
1)虚血性心疾患のある人: 外国において心筋梗塞を発症した症例が報告されています。
2)脳下垂体機能不全または副腎機能不全: 低血糖を起こすおそれがあります。
3)下痢、嘔吐などの胃腸障害: 低血糖を起こすおそれがあります。
4)栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足または衰弱状態: 低血糖を起こすおそれがあります。
5)激しい筋肉運動: 低血糖を起こすおそれがあります。
6)適度のアルコール摂取: 低血糖を起こすおそれがあります。
7)高齢者
【重要な基本的注意】
・ユーレパ-2の使用にあたっては、低血糖症状およびその対処方法について充分理解してください。特に、インスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあります。併用時の低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤の減量を検討してください。
・低血糖の症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転などに従事している人が使用するときは注意してください。低血糖症状(めまい、ふらつき、ふるえ、空腹感、冷汗、意識消失など)が認められた場合には通常はショ糖を使用し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合には、α-グルコシダーゼ阻害剤が二糖類の消化・吸収を遅延するので、ショ糖ではなくブドウ糖を使用するなど適切な処置を行なってください。
・ユーレパ-2は、ほかの速攻型インスリン分泌促進剤に比べて作用の持続時間が長いため、使用後数時間は低血糖を起こすことがあります。また、ほかの速攻型インスリン分泌促進剤に比べて低血糖の発現頻度が高かったので注意してください。
・ユーレパ-2の使用中は、血糖を定期的に検査するとともに、経過を充分に観察し、ユーレパ-2を2-3ヵ月使用しても効果が不充分な場合には、より適切と考えられる治療への変更を考慮してください。
・使用の継続中に、使用の必要がなくなる場合や、減量する必要がある場合があり、また不養生、感染症の合併などにより効果がなくなったり、不充分となる場合あるので、食事摂取量、血糖値、感染症の有無などに留意の上、常に使用継続の可否、使用量、薬剤の選択などに注意してください。
・ユーレパ-2は速やかなインスリン分泌促進作用を有します。その作用点はスルホニルウレア剤と同じであり、スルホニルウレア剤との相加・相乗の臨床効果および安全性が確立されていないので、スルホニルウレア剤と併用しないでください。
・ユーレパ-2の適用においては、糖尿病の基本である食事療法・運動療法を充分に行なった上で効果が不充分な場合に限り考慮してください。
・ユーレパ-2を使用する際は、空腹時血糖が126mg/dL以上、または食後血糖1時間値または2時間値が200mg/dL以上を示す場合に限ります。
・ユーレパ-2とインスリン製剤またはGLP-1受容体作動薬との併用における有効性および安全性は検討されていません。
【用法・用量に関連する使用上の注意】
・ユーレパ-2は食後使用では速やかな吸収が得られず、効果が減弱します。効果的に食後の血糖上昇を抑制するため、ユーレパ-2の使用は毎食直前(10分以内)とします。また、ユーレパ-2は使用後速やかに薬効を発現するため、食事の30分以上前の使用では食事開始前に低血糖を誘発する可能性があります。
【その他の注意】
・ユーレパ-2と心血管イベントの関連について明確な結論は得られていませんが、外国の疫学的研究でユーレパ-2使用群の急性冠動脈症候群の発現割合がスルホニルウレア剤使用群に比べ高いことを示唆する報告があります。また、外国の臨床試験においてユーレパ-2とNPHインスリン併用時に重篤な心筋虚血の発現がン認めら得た症例が報告されています。
【効能・効果に関連する使用上の注意】
・糖尿病の診断が確立した人のみ適用を考慮してください。糖尿病以外にも耐糖能異常、尿糖陽性など、糖尿病類似の症状(腎性糖尿、甲状腺機能伊勢錠など)を有する疾病があることに留意してください。
【高齢者】
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、血糖値に留意し、定期的に検査を行なうなど経緯を充分に観察しながら慎重に使用してください。
【妊婦、産婦、授乳婦など】
・妊婦または妊娠している可能性のある人は使用しないでください。
・授乳中の人の服用は避け、やむを得ず服用する場合には授乳を中止ししてください。
【小児など】
・低出生体重児、新生児、乳児、幼児または小児に対する安全性は確立していません。